「Snow Man 1st DOME TOUR 2023 i DO ME」
9の個性と9の思考の結実
Snow Manの多幸感あふれるステージ

2023.06.28

デビューから約3年半。その大半の時間をコロナ禍に見舞われ、思うような活動を存分にとは行かず、もどかしい思いを重ねたに違いない。それでも常に進化する姿を見せ続け、国民的なスターグループへと成長を遂げたSnow Man。そんな彼らにとって初めてのドームツアーが実現。5月にリリースした3rd アルバム『i DO ME』を引っ提げて、「Snow Man 1st DOME tour 2023 i DO ME」と題した全国4都市全10公演を巡っている。そのコンサートのライブ演出は、深澤辰哉阿部亮平を中心にメンバー全員でアイデアを出し合って制作し、振付はリーダーの岩本照がその多くを担い、そして衣装はパリコレクションのランウェーを経験したラウールによるもの。だからこそ、そのライブの細部に至るここかしこに9人の成長と思い、そしてアイデアが形となってあらわれている。5月26日の大阪・京セラドームからスタートした4大ドームツアーもいよいよ終盤。ツアーファイナルの地となる、名古屋・バンテリンドームナゴヤでの公演を前に、6月10日に開催された東京ドーム公演を、ここでは衣装の視点から振り返ってみたい。

強烈な個性をまとって
威風堂々たるオープニング衣装での幕開け

会場を埋め尽くす観客5万5千人の胸の高鳴りとともに、ライブのはじまりを知らせたSnow Man。ドームならではの広々としたメインステージに設置された巨大なスクリーンのさらにその上からゴンドラに乗って大きな歓声とともに登場し、そこには貫禄さえ感じるような、堂々たる9人の姿があった。幕開けの曲は『D.D.』でまとうオープニング衣装は、絢爛華麗なマキシコート。メンバーカラーを取り入れて、毛足の長いファーやボリューミーなボアに光沢感のあるラメ生地などの異素材を組み合わせ迫力満点。装飾のビジューやスパンコールが輝きを放ち大胆に配されているトランプモチーフも目を引く。体をすっぽりと覆った多彩なコートが、一人一人の個性と存在感をしっかりと示す。迫力満点のオープニングコートを脱ぐと、目に飛び込んできたのはシルバーをメインにメンバーカラーやモノトーンをアクセントにしたカラーブロックのセットアップ。シャープでフィーチャリスティックな印象にがらりと変身した姿で観客を魅了する。ラペルや袖や身ごろ、さらにパンツもパーツで色と素材を変えることで生まれる直線的なラインが、9人の身体表現の美しさを引き立てている。横一列に設置され、上下に動く椅子を使った隊形変化によるパフォーマンスも9人編成ならでは。会場の熱気はどんどんヒートアップ。

映像を挟んでシーンが変わると、今度は雰囲気を変えて華やかながらもシックな装いに。黒に近いネイビーにシルバーのラインが光るストライプスーツで大人なSnow Manを披露した。ショルダーやラペルの装飾は表情の豊かさをより際立たせており、ジャケットの裾やパンツのサイドラインに淡いピンクでほんのりとかわいらしさをプラスしているあたりが心憎い。『クラクラ』では、ステージに並んだ白いドレスをまとった女性を模したトルソー9体と踊るパフォーマンスはまるで舞踏会を見ているよう。ロマンティックで幻想的な世界にため息が漏れる。

NEXT:ライブ後半戦の衣装に注目!

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