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art direction: Naohiro Seki(PHOTINO) / photographs : Josui(B.P.B.) /
hair & makeup : Naoyuki Ohgimoto / model : Serena Motola(SO-EN model)

時間とともに愛着が深まるような
 未来のアンティークになり得るものに

      ー moilデザイナー 石上理彩子

 ネクストファッションを彩るブランドや、クリエイターをフィーチャーするセレクトショップ「ルミネ ザ カルチェラ」と『装苑』のコラボレーション企画、第2弾は、感度の高い女の子たちの心を次々とわしづかみにしている、二つのアクセサリーブランドに注目。まずはハンドメイドのシルバージュエリー"モイル"のデザイナー、石上理彩子さんにお話を伺いました。
  「元々は洋服のほうに進みたくて、フランスでオートクチュールの勉強をしていたんですが、そこで出会ったアンティークのジュエリーや家具に心を奪われてしまいました。丁寧な手仕事の痕跡や、時を経て長く愛されたもの、そのものに育まれた深い愛情が伝わってくるようでした。そういうものを見るうちに、未来のアンティークになるようなジュエリーを作りたいと思うようになっていました。ですから、今も一つ一つ、こつこつと自分の手で作っています。今季は、陶芸のようにほっこりとしたぬくもりを出すために、シルバーの磨き方にこだわっているのですが、自分としてはジュエリーというよりも、土をこねて器を作っているようなイメージで作っています。引っかき傷も一つの表情としてそのまま残したり、あえてふぞろいの石を使ったりして、自然そのままの美しさを大切にしています。
 アクセサリーは、一つずつ集めていきたくなる宝物のようなもの。日々の生活の中では毎朝、洋服を着た後にスタイリングの仕上げでアクセサリーをつけますが、毎日、何個でも身につけられる、女性の特権のような存在だと思うんですよね。せっかくならいっぱいつけてほしいし、重ね方を楽しんでもらいたい。そこに新しい発見ができるようなスタイリングの余白もジュエリーと一緒に渡せたらいいなと思っているんです。今はシルバーと天然石の少し大ぶりで大胆なものが多いのですが、これからはその余白を広げるために繊細なものにもチャレンジしたいですね。ゆくゆくは女性のためのジュエリーだけでなく洋服も一緒に作って提案できたらうれしいです」

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上 ブラックルチルクオーツのリング¥32,000、
下右 ストロベリークオーツのピアス¥20,000、
下左 太幅のシルバーリング¥25,000 モイル

Lisako Ishigami
Instagram▷@moillisakoishigami
幼少期から芸術に興味を抱き、女子美術大学芸術学部ファッション造形学科を首席で卒業し渡仏。サンディカ校でオートクチュールのデザインとパターンを学ぶ。帰国後はテキスタイルデザイナーとしてキャリアを積む。2014年にジュエリーの創作活動を開始し、’17年にジュエリーブランド"モイル"をスタート。http://moil-il.com

植物と人との共存を目指して作る
 花を身につけるためのアクセサリー

  ー alpaca to hanaデザイナー 有吉美由紀

 花びら1枚の葉脈までが透ける、繊細な美しさ。花を使ったアクセサリーで女の子たちをとりこにしている"アルパカと花"のデザイナー、有吉美由紀さんに拠点としている福岡からこの撮影のためにお越しいただきました。
 「今回、モトーラさんに身につけていただいてとてもうれしいです。すごくお似合いです! 私はアジサイやカーネーション、バラなどの花を脱色し、白に染めて葉脈に色づけしたものを樹脂で固めて作品を作っていますが、花のアクセサリーを作ることになった原点だと思うのは、幼い頃に花冠をクローバーで作ったり、髪飾りにしたりして遊んでいた記憶。その光景がずっと残っていて、大人になってからも花屋さんの前を通ると元気をもらえることがうれしくて、花屋さんになりました。でも実際に働いてみると、廃棄される大量の花を目にするような現実があって。花にはその種類や、開き具合などで、すべてに異なる美しさがあります。花の一瞬の命の尊さや美しさをなんとか大切にできないかと考えた時に、花を身につける方法としてアクセサリーにすることを思いつきました。身につけていなくても、花ってそばにあるだけでうれしいし気持ちも上がります。だから私の場合、ファッションというより、花の内側から湧き出てくる何かを伝えられるもの、同時に女性の日々の活力になるようなものが作りたかった。それが今はアクセサリーという形ですが、インテリアなど人の生活空間に広げられたらうれしいし、それが植物と人とが共存するための物語のようになったらいいな」

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上右 ローズの指輪¥10,000、
上左 ハシズク(M)のピアス(片耳)¥4,500、
下 アジサイメリーゴーランド(M)のピアス(片耳)¥5,500 アルパカと花

Miyuki Ariyoshi
Instagram▷@alpaca_to_hana
福岡県出身。1998年よりフラワーデザインを学び、百貨店生花部に勤務。外資系ブランドなどの企業専属フラワーコーディネーターとして活躍する。2011年、フリーランスのフラワーデザイナーとして独立し、制作やレッスンなど幅広く活動する一方で、’14年にフラワーアクセサリーブランド"アルパカと花"をスタート。

Serena Motola
1998年生まれ、東京都出身。『装苑』2015年1月号でモデルデビューし、’17年5月号より装苑モデルに。’18-’19年AWにアンダーカバーのショーに起用されパリコレデビュー。同年、『少女邂逅』で映画に主演デビュー。’19年には「いかれたBaby」で歌手デビュー。ヒロイン役で出演する映画『ブラック校則』が11月1日(金)公開予定。

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WEB:www.lumine.ne.jp/quartier-la/gift_bazaar/index.html

「ルミネ ザ カルチェラ」
場所:東京都新宿区新宿3-38-2
   ルミネ新宿店 ルミネ2 2階
時間:11:00~21:30
   (土・日曜・祝日10時30分~)
TEL:03-3349-8081
WEB:www.lumine.ne.jp/quartier-la/
Instagram:@lumine_quartier_la

モイル&アルパカと花 ポップアップショップ開催!
今回のフィーチャーブランド"モイル"と"アルパカと花"のポップアップショップがルミネ ザ カルチェラに登場。お楽しみに!
「モイル」 12月5日(木)〜11日(水)、「アルパカと花」 12月19日(木)〜2020年1月2日(木)。

ルミネ ザ カルチェラ×装苑 コラボ企画「ルミネ ザ カルチェラと考える、女の子と個性」
vol.1