エドウインの廃棄予定だったデニム400本を、文化服装学院アパレルデザイン科の学生が新たな創造物として蘇らせた「re couture LUTEN」。2月20日からの展示に先がけ、今回のプロジェクトに参加した学生たちのプレゼンテーションの様子と各作品について、数回にわたってご紹介します!

photographs : Jun Tsuchiya(B.P.B.,presentation)



re couture BEHIND THE SCENE


鎌田菜奈未 日本の「もったいない」文化をデニムで表現

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鎌田菜奈未さんが着目したのは、日本古来の「もったいない」の精神。そこから生み出されたつぎはぎをセットアップに落とし込んでいる。トップはスタンドカラーにもフラットカラーにもなる仕様で、ボトムはオーバースカートの前ボタンの留め外しで着方にアレンジをつけられる。



石井陽向 一着の魅力を増やす、持続可能性を持った服



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「SDGs17の目標とターゲット」の5番、12番、17番に着目したことから、コンセプトは「12.5.17」に。アーガイル柄も描く完成度の高いデニムの濃淡のパッチワークで、合わせの左右を選ばないショート丈のジャケットとパンツを製作。ボトムは着る人がフレア分量を調節することができ、たくさんの着方を楽しむ服を提案することで、一着の寿命を伸ばす試み。



小林優民 画一的なスタイルのリバイバルと、遊び心あふれる刷新



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小林さんのテーマは「リバイバル・オタク」。あるカルチャーや属性が持つ画一化したファッションへの興味から、2000年代のオタクスタイルに現代のストリートファッションをミックス。イメージはオタクヒーローだという。バックスタイルのキャラクターのツインテールは取り外し可能。



石田智子 デニムでロリータ服を作ったら



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テーマは「堕天使ロリータ」。今回の展示が、EDWINの原宿にある店舗で行なわれることから、原宿特有のファッションをリサーチ。ロリータファッションにたどり着き、ロリータスタイルの人が「デニムを持っていない」と言っていたことからデザインテーマが決まった。「縛り付けられていたものから自由になるイメージも込めた」という。



国吉シンジョウ デニムが持つ自由のイメージをSDGsの思想に落とし込む


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国吉さんは石井さんと同じく「SDGs17の目標とターゲット」より、5番、12番、17番をコンセプトに。固定観念やすべての壁を取り払いたい、との思いを持ちながら製作したという。パンツのウエスト部分はノースリーブジャケットのアームホールに。ブリーチ加工やオリジナルロゴの刺繍、パッチワーク、細部のステッチなど、細部にまで凝ったデザインで全体をまとめあげた。



☞アパレルデザイン科のInstagramでは、作品ができるまでを追ったメイキング映像や撮影風景が順次投稿される予定。そちらも要チェック!


EDWIN® × 文化服装学院 re couture 「LUTEN」
会期:2021年2月20日(土)~28日(日)
住所:EDWIN 原宿店(EDWIN TOKYO HARAJUKU) 2階
   東京都渋谷区神宮前3-18-23 gimビル 
時間:12:00~19:30
EDWIN WEB:edwin.co.jp
文化服装学院アパレルデザイン科 Instagram:@bunka_ad_official


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