常設展示の産業遺産もお見逃しなく!
衣装展が開催されている「コルドゥリー・ヴァロワ産業博物館」は、1880年から1978年まで組み紐と綱の製造工場として使われていた場所。カイイ渓谷に位置するこの地域一帯は、18世紀から綿の繊維産業で栄え、工場に必要なエネルギーはカイイ川の水車から供給されていました。
カイイ川と工場の水車。
19世紀後半になると、原材料の調達問題と機械の近代化により繊維産業が衰退。この工場も閉鎖を余儀なくされましたが、建物と車輪は歴史的建造物に登録され、産業博物館に生まれ変わりました。ここでは定期的に水車を稼働させ、来館者へ地域に根付いた工場の歴史を伝えています。
奥にあるのは水車から工場内に動力を送る歯車。
撚り紐(綱)を作る機械。
工場の一角に展示される創業者ジュール・ヴァロワ氏の写真。
写真上・中:昔の面影が残るロープや木製ボビン。下:工員への注意喚起の貼り紙もそのまま。当時、工場内は機械油で床が滑りやすかったのだそうで、右の張り紙には「階段はゆっくり下りて」と書かれています。
組み紐を作る機械が置かれたフロア。
Musée Industriel de la Corderie Vallois
コルドゥリー・ヴァロワ産業博物館
「Cirque et Saltimbanques : En Habits de Lumière」展は5月17日まで。
住所:185 route de Dieppe, 76960 Notre-Dame-de-Bondeville, France
Tel:+33 (0)2 35 74 35 35
開館時間:9時15分〜12時、13時半〜17時半
定休日:月曜、1月1日、5月1日、11月1日、11月11日、12月25日
公式サイト:https://corderievallois.fr
【読者プレゼントのお知らせ】
「コルドゥリー・ヴァロワ産業博物館」オリジナルの3つの組紐と展覧会「サーカスと曲芸師:光の衣装をまとって」のミニパンフレットを1名さまにプレゼント!組紐は産業遺産の機械を使って作られたもので、ここでしか入手できない貴重な品です。
応募は、装苑ONLINEの公式Twitterをフォロー後、アップされるこの記事のトピックをリツイートして完了。締め切りは、2022年5月9日(月)18時まで!当選者の方には、Twitterのダイレクトメールで直接ご連絡いたします。
Photographs:濱 千恵子 Chieko Hama
Text:B.P.B. Paris
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