ムーミンの世界観をつくった
トーベのフィロソフィ
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Photo: Hannu Aaltonen / FNG
トーベ・ヤンソン「遊び1(アウロラ病院小児病棟の壁画のためのコンペティション用スケッチ)」
1955年 テンペラ、カンヴァス ヘルシンキ市立美術館
© Moomin Characters™
Photo © HAM / Hanna Rikkonen
「ムーミンの物語には、様々な個性を持つキャラクターがたくさん登場します。時には意見が衝突したり、困ったことが起こったりもしますが、互いに認め合い、楽しく過ごしています。ムーミンやしきの扉はどんな友だちにも、いつもあたたかく開かれているのです。本展では、ムーミン作品の根底に流れる、『自由』『愛』『自分らしさ』『多様性と寛容』『冒険』など、トーベが人生を通して大切にし、実践したテーマに沿って作品を展示します。トーベが作品を通して描いたムーミンの精神は、現代を生きる私たちにも大切な指針となることと思います」(本展展示協力 内山さつきさん)
寛容
ムーミンやしきでは、様々な個性が心地よくしていられる。リトルミイは、毒舌でいたずら好きだが、率直で裏切ったりしない友だちとして大切にされ、後にムーミン一家の養女となる。突然やってきた、不思議な言葉を話すトフスランとビフスランでさえ、温かく迎え入れられる。ムーミンの物語は、外見、立場、価値観、性別、宗教、性的指向などにかかわらず、一人ひとりを大切にして受け入れる寛容性を持つことの大切さを教えてくれる。
冒険
ムーミンの登場人物たちの人生で冒険は大きな要素だ。物語の中で描かれる冒険や、予期しない出来事は、読者を勇気づけ、再び立ち上がるように励ましてくれる。一方で、平凡な毎日の中に幸せを見つけることも、ムーミンたちの最も得意なことである。美しい自然やお祝いの気持ちの大切さが描かれるなど、日常を魔法のように変えるヒントがたくさん詰まっている。
愛
トーベと母の絆は強く、ムーミンママは、母シグネがモデルだといわれている。誰にでも開かれているムーミンやしきの中心にいるのがムーミンママであり、愛の象徴である。ムーミンママは、誰が来てもテーブルに席を作って食事をふるまい、ムーミンやしきが家族にとっても訪れた人にとっても、安全で愛に満ちた場所であるよういつも気を配っている。
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Copyright: Suomen Kansallisgalleria
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Copyright: Suomen Kansallisgalleria
トーベ・ヤンソン「遊び2、3(アウロラ病院小児病棟の壁画のためのコンペティション用スケッチ)」
1955年 テンペラ、カンヴァス ヘルシンキ市立美術館
© Moomin Characters™
Photo © HAM / Hanna Rikkonen
※上:「遊び2」、下「遊び3」


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トーベ・ヤンソン「フェアリーテイル・パノラマ」(左面)
1949年 フレスコ・セッコ フィンランド・コトカ市
© Moomin Characters™
Photo © HAM / Maija Toivanen
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ムーミンや仲間たちが描かれた250点以上の作品展示や、小説の世界を体感できる映像演出など、トーベの世界観にどっぷり浸れる本展覧会。その開催を記念して、招待券を2組4名様にプレゼント!
応募は、装苑ONLINEの公式Xをフォロー後、アップされるこの展覧会のトピックに記事の感想をコメントして完了。締め切りは、2025年7月25日(金)20:00まで!当選者の方には、Xのダイレクトメールで直接連絡いたします。ご応募の際は、以下の注意事項も必ずご確認ください。
「トーベとムーミン展 〜とっておきのものを探しに〜」
期間:7月16日(水)〜9月17日(水)会期中無休
会場:森アーツセンターギャラリー
東京都港区六本木6-10-1
六本木ヒルズ森タワー52階
時間:10:00~18:00
※金・土・祝前日は20:00まで
※入館は閉館の30分前まで
※土・日・祝日と8月12日(火)~15日(金)、
9月16日(火)、17日(水)は日時指定予約制
料金(土日祝):一般/大学・専門学生 ¥2,500
高校・中学生 ¥1,600
小学生 ¥900
2025年10月1日(水)〜11月24日(月・振休)北海道立近代美術館、2026年2月7日(土)〜4月12日(日)長野県立美術館、2026年4月25日(土)〜6月14日(日)愛知県・松坂屋美術館に巡回。
公式サイト:https://tove-moomins.exhibit.jp
Instgram:@tove_moomins
『装苑』2025年7月号掲載