
絶対に諦めない後輩×絶対に落とされない先輩のすれ違いガールズラブコメディ「彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる」(以下、「あやひろ」)。Sal Jiang(さるちゃん)の人気コミックを原作に、2024年6月より「MBSドラマ特区」枠でテレビドラマが放送されると、SNSで8週連続「#ドラマあやひろ」がトレンド入りするなど、大きな話題を呼んだ。そして’25年6月からはファン待望の続編「彩香ちゃんは弘子先輩に恋してる2nd Stage」が放送されている。「装苑ONLINE」では、シーズン2の1〜3話監督を務めた枝 優花監督と、シーズン1から愛嬌たっぷりに彩香と弘子を演じる加藤史帆さん、森カンナさんに、インタビューを敢行!
現場での裏話にはじまり、レズビアンカップルの「その後」を真面目に、けれどあくまでもエンタメとして描ききる試みへの思いまで、たっぷりお話しいただきました。枝さんが撮影したお二人のポートレートとあわせて、「あやひろ」企画を特別にお届けします。
photographs : Yuuka Eda / styling : Orino Kitamura (Shiho Kato), Masumi Yakuzawa (TRON, Kanna Mori) / hair &make up : Mao (Shiho Kato) , RYO (TRON, Kanna Mori) / interview & text : SO-EN
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私たちは明るく、ハッピーでいよう
──枝さんは雑誌『装苑』で7年コラム連載(「主人公になれないわたしたちへ」)を執筆していただいていて、いつも新しい現場があるとその様子を原稿のやりとりの中などで教えていただくのですが、「あやひろ2」の現場のお話を聞いたら「おもしれー女ばかりだ!」と、とても楽しそうで。
森 カンナ(以下、森)、加藤史帆(以下、加藤):あはは!
──いかがでしたか?
加藤:はい。現場はすごく楽しかったです!
──枝さん、具体的にどういった部分が面白かったのでしょうか?
枝 優花(以下、枝):基本的にはずっと変なんですよ。まずは二人の動きが……。
森:え、そうでしたか?
枝:うん(笑)。それはコメディの撮影において、真ん中にいるお二人が引っ張ってくれたんだなと思っていました。「スパリゾートハワイアンズ」からシーズン2の撮影がスタートしたこともあり、落ち着いて現場が始まったというよりは、この組の様子がよくわからない中、手探りでバタバタと始まったような感じだったんです。
私はこのシーズン2からの参加ですが、スタッフもここで初めて参加する方が多くて。お二人はシーズン1から出演されているので、そんな状況を理解した上で、真ん中で元気でいてくださったような印象があるんですよね。周りのスタッフが、お二人に引っ張ってもらっていたなという感覚があります。
森:わあ、嬉しい。
枝:結構スケジュールとしては大変だったのですが、そういうストレスはお二人が一切見せないから、ずっとありがとうございます!って思っていました。

──お二人はシーズン1からのタッグがあったので、すでに温まっていたような感覚だったのでしょうか?
森:シーズン1の色は確かに現場に流れていましたね。シーズン1の時は加藤さんが連ドラの撮影が初めてだったのですが、ドラマの撮影現場っていま枝さんがおっしゃったようにバタバタで、慣れていないと戸惑ってしまうかも、と思って、はじめ現場ではその慌ただしさを加藤さんにあまり見せないようにしていたんです。「はい、あっち行こうか〜」みたいな感じで、私が守らないと!って。
加藤:やーさーしい(涙)。
森:でも思っていた以上に加藤さんは強い女だったから、そんなことしなくても大丈夫だった。そもそもそんなに聞こえてもいなかった(笑)。
加藤:確かに、聞こえてなかったんですよねぇ。
森:たとえどんなにタイトなスケジュールでも、どんな状況になったとしても、私たちは明るくハッピーでいよう!っていうのは、シーズン1からの軸としてあったかもしれないです。
加藤:今のカンナさんの言葉で、思い出しました。確かに最初、ドラマの現場に慣れていなかったこともあって、時々バタバタとなる現場の雰囲気を怖いと感じることがありました。でも、カンナさんや上浦(侑奈)プロデューサーが楽しくしてくださっていたから自分は気にしないでおこうって、気持ちが切り替わったんです。
それに人間はそれぞれの気持ちで生きているんだから、私には関係ない!と思うようにしたら大丈夫になってきて。シーズン1でそこは成長できたので、シーズン2の時は、本当に何も聞こえていなかったです!そのような時間もそんなになかった気がします。おかげさまで強い女になれましたし、楽しかったです!
