【SS2023パリコレ・メンズ】待望の日本勢の活躍
vol.11 メゾン ミハラヤスヒロ

2022.07.05

6月21日から6日間の日程で開催された2023年春夏パリ・メンズ・ファッションウィーク。今期はコロナが収束する中、リアルなショーとプレゼンテーションが大幅に復帰し、公式カレンダーの84ブランドのうち、デジタル発表にとどまったのは8ブランドのみ。特に日本勢の活躍が目覚ましく、パリがファッションの国際都市として活気を取り戻したシーズンになった。

MAISON MIHARA YASUHIRO
ファッションは楽しい!を届けたメゾン ミハラヤスヒロ

「SUPERFICIAL YOU…(表層的なあなた)」と題されたメゾン ミハラヤスヒロの今シーズンは、ファッションが息抜きの一つになることを、トロンプルイユのユーモアを通して表現。

2023年春夏メゾン ミハラヤスヒロのコレクション映像。毎回出演しているゲイバーのママに、パリからハガキが届くシーンで始まる。こちらも併せてご覧ください!

閉塞感を取り除くために、実在しない扉や窓を描いていたというトロンプルイユの歴史に着目し「嘘で閉塞感を消すように、こんな時代だからこそ楽しいスタイルで、楽しいことを見せたかった」とデザイナーの三原康裕。

コレクションは、古着の転写プリントやハンドペイント風プリント、奇想天外なパーツのレイヤーなど、トロンプルイユで遊んだユニークなピースが満載。デニムやミリタリーのワークウェアにはエイジング加工やダメージ加工が施され、多くのピースに1950 年代から’70年代にかけてのヴィンテージウェアのディテールが採用された。

部分的な日焼けやボタン跡、糸がほつれた状態など、古着の特徴を忠実に再現するなど、細部へのこだわりも。フィナーレは風船とシャボン玉の演出もあり、観客たちを大いに楽しませるショーとなった。

フィナーレに登場した三原さん。©B.P.B. Paris

「ファッションは嘘でいい」デザイナー 三原康裕さんのインタビューはこちら

Text : B.P.B. Paris