【SS2023パリコレ・メンズ】最前線のクリエイターたち
vol.2 ドリス ヴァンノッテン

2022.07.11

6月21日から6日間の日程で開催された2023年春夏パリ・メンズ・ファッションウィーク。フィジカルイベントが増えた今シーズンは、40ブランドがパリを舞台にショーを実施。待望のリターン組、初ショーを行った新星デザイナー、パワフルなラグジュアリーブランドが一堂に会し、尽きない創造性を披露した刺激的な一週間だった。

Dries Van Noten
ドリス ヴァン ノッテンは鮮やかなスタイルのミックスを披露

ドリス ヴァン ノッテンは、2年半ぶりのメンズのフィジカルショーを開催。会場となったのはパリ18区にあるガレージの屋上。

ファーストルックは白いシルクのシャツに水玉のネクタイとクラシックなピンストライプのタックパンツを合わせたシルエットだが、スタイリングの仕上げはスキンカラーのチューブ型の胴衣。ダンディとフェミニンが融合するスタイルである。

1940年代にパリで流行した“ザズー”(当時のジャズ愛好家たちの風変わりなファッション)や’80年代のロンドンの型破りなクリエイティブ集団“バッファロー”にも焦点が当てられ、そうした時代のスタイルのムーブメントからもインスパイアされている。

ランジェリー風のトップスやリラックスしたパジャマパンツも印象的で、後半はダイナミックに取り入れられたアルファベット模様や六角形のモチーフがグラフィカル。アーカイブから復活したシノワズリー刺繍もあり、モトクロスやサイクリングのスポーツテイストも。

型にはまったコードを崩し、多彩なスタイルをミックスしてエレガントにまとめ上げる。そんなドリスのクリエイションが今シーズンも冴えていた。

Text:B.P.B. Paris

RELATED POST

SEVENTEEN記者懇談会をほぼ全文レポート。ベストアルバム「17 IS RIGHT HERE」や2024年...
平安中期は位が高いほど裸に近かった!?『陰陽師0』の衣装デザインを、伊藤佐智子さん...
藤原季節インタビュー。「宝物のような映画」、『東京ランドマーク』のかけがえのない...
今欲しいトレンドアイテムを 装苑オンラインがセレクト!   ー エンドレス試着室 ー
ドリス・ヴァン・ノッテンが引退を表明。その思いを綴った「ドリスからの手紙」
窪塚愛流×蒔田彩珠 特別すぎる7日間を描く『ハピネス』を演じて得た初めての感覚。ロ...
モトーラ世理奈とHIMIが表紙を飾る『装苑』7月号は古着特集!櫻坂46 藤吉夏鈴など登場...
オリヴィエ・サイヤールが監修、ITSファイナリストの作品展「服の幾多の人生」開催
見上愛×佐藤寛太、映画『不死身ラヴァーズ』インタビュー。何度出会っても君が好き!...