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2021-’22秋冬メンズコレクションより。写真上は「ディオール」©Brett Lloyd、下左は「ミハラヤスヒロ」©️ZENHARU TANAKAMASU、下右は「ホワイトマウンテニアリング」。

先シーズンに続き、完全デジタル形式での開催となった2021-’22秋冬パリ・メンズコレクションでは、68ブランドが公式スケジュールに参加し、ビデオやライブストリーミングで新作を発表。ショートムービー風だったり、ランウェイショーだったりと、バラエティ豊かに展開されるアイデアが詰まった映像の数々をご紹介します。


ディオール(DIOR)
メンズ アーティスティック ディレクターのキム・ジョーンズが今回コラボレートしたのは、アーティストのピーター・ドイグ。夢想的で懐かしさのあるドイグの絵画がコレクションのモチーフに豊富に用いられ、儀式用の服装からも着想を得ています。また、1960年代にマルク・ボアンがデザインしたオートクチュールドレスの再解釈により、職人技を駆使した手刺繍のコートなども発表されました。


ミハラヤスヒロ(MIHARA YASUHIRO)
テーマは「ベーシックアンチノミー」。コレクションに込められたデザイナーの三原康裕のメッセージは「現代のグローバルな考えに従い合理的に考える場合、ある矛盾に人々は常にたどり着いてしまう。なぜなら、それは可能な経験を超えているし、自己の理性の範囲を超越しているからである」。ブランドの特徴である”再構築”が今回も継続され、ミリタリーの古着などからも着想を得ています。


ポール・スミス(PAUL SMITH)
今シーズンは、デザイナーのポール・スミスに影響を与えてきたサブカルチャーを巡る旅。1970年代のバンド「ザ・スペシャルズ」やサイケデリック、’80年代のニューウェーブなど、ミュージックシーンやファッションアイコンを彷彿させるデザインに加え、現代風にアレンジしたペイズリー、ハワイアンプリント、3Dフラワープリントなど、楽しいモチーフが展開されます。


ロエベ(LOEWE)
アメリカ人アーティスのジョー・ブレイナードの作品からインスパイアされ、コレクションにはダイナミックな花のコラージュ模様や親密感のあるイラストがふんだんに取り入れられています。クリエイティブディレクターのジョナサン・アンダーソンが、デザインのアイデアからブランドが誇るレザー職人のテクニックまで、創作の背景を語るビデオは必見。


エルメス(HERMÈS)
先シーズンに続き、フランス人アーティストのシリル・テストとのコラボレーションによるライブパフォーマンスを披露。コレクションは、このブランドらしいタイムレスな装いにアシンメトリックな遊びがプラスされ、ラベンダー、オレンジ、アニスなどのフレッシュなカラーが差し色に使われました。リラックス感のあるスタイルの中に優雅さが感じられます。


ホワイトマウンテニアリング(WHITE MOUNTAINEERING)
テーマは「Stay true to yourself. Won’t stop moving forward.(自分に忠実に。前に進むことをやめないで)」。パンデミックの中でも立ち止まらずに、自分のできることをやっていこう、という思いが込められたコレクションです。雪山で撮影された映像では、スノーボードで斜面を滑るシーンなどが盛り込まれ、自然の中で自身を表現する人々が描かれています。


PARIS FASHION WEEK
MENSWEAR AW2021-2022
公式サイト

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Text: B.P.B. Paris