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日爪ノブキさん、冨永愛さん、
四十住さくらさんらが審査する、帽子デザインコンテスト

2022.08.19

老舗の刃物メーカー貝印が主催する帽子のコンテスト「KAI Hat & Head-piece Competition」のデザイン画による最終審査が行われた。「すべての人に、最高の帽子を届ける」をミッションに掲げ、新しい帽子文化の創出、帽子を作るデザイナーの育成を目的とした新しいデザインコンテストだ。募集するにあたってのテーマは貝印のコーポレートカラーでもある「Ocean Blue(オーシャンブルー)」。さまざまに想いを巡らした多数のデザイン画から15点が絞られ、受賞者は制作に取りかかる。実際に出来上がった作品は11月8日に発表。最優秀賞の1名には、ヨーロッパ・ファッションデザイン研修旅行、帽子のブランド栗原とのコラボ商品作成の権利などが与えられる。

主催者である、貝印株式会社及びカイインダストリーズ株式会社 代表取締役社長兼最高執行責任者の遠藤浩彰さん

応募されたデザイン画

 コンテストの審査をするのは、文化服装学院を卒業しパリで活躍する帽子デザイナーの日爪ノブキさん、世界で活躍するモデルの冨永 愛さん、東京オリンピックで金メダルを獲得したプロスケートボーダーの四十住さくらさん、株式会社栗原代表取締役社長の栗原 亮さん。審査員皆さんそれぞれの帽子に対する思いを語り合いながら、発表会が進められた。

株式会社栗原代表取締役社長の栗原 亮さん

オンラインでの参加になったモデルの冨永 愛さん

冨永 愛さん
「今は日差しを遮るためにかぶることが多いですが、やはりおしゃれをするには欠かせないアイテムです。個人的には30個ぐらいもっていて、帽子からその日のファッションをコーディネートすることも少なくないです。気をつけるのは全体のバランス。私は身長があるので、広いブリムの帽子をかぶったりもしますね。」

プロスケートボーダーの四十住さくらさん

四十住さくらさん
「普段からかぶるのはキャップ。色は黒が好きです。私の場合は外での競技になるのでプロテクトという意味で帽子は必需品です。キャップを選ぶときのポイントはフィット感。競技中に頭を打った経験があるので、絶対にけがをしない帽子があったらほしいです!」

帽子デザイナーの日爪ノブキさん

このコンテストのためにパリから帰国した日爪ノブキさんは、文化服装学院在学中に装苑賞をはじめ多くのコンテストに応募した経験がある。2019年には、フランス文化を継承する高度な技術を持つ職人に授与される栄誉ある称号M.O.F.(Meilleur Ouvrier de France =フランス国家最優秀職人章)を獲得、現在は帽子職人であると同時に前衛的なクリエイションを行う。

日爪ノブキさんによる、サスティナブルな帽子2点。右はペットボトルを素材として使用したもの。左は古着のドレスのチュールと古着のTシャツを使ったもの。

日爪ノブキさん
「帽子というのは、身に着けるものの中で一番制約が少ないもの。例えば服なら頭、手、足の出る部分があって、体の動きも計算しなければならない。靴も履いて歩くことを考えなければいけない。でも帽子はそれほどまでではないんです。頭のまわりのスペースは自由。自由な発想を持ってクリエイションすることに向き合うことが大事です。普段の生活の中で帽子をかぶる習慣がついてくると、コーディネートに帽子を取り入れないことが考えられなくなります。着こなしのフィニッシュがうまくできないんです。きちんとしたフォーマルのスタイルを考えると、格式が上がるほど帽子の重要性はあるもの。それほど生活の中に、そしてファッションには欠かせないものなんです。」

デザイン画による審査で選考された15名。山口空叶夢さん、竹村舞子さん、下山瑞月さん、林 利行さん、塩田七瀬さん、宍戸宏誠さん、桜木美憂さん、軍司隼輔さん、立澤拓都さん、本田真弓さん、服部スヴェトラータさん、髙橋紀平さん、小野七海さん、松山芽生さん、蓮渓芳仁さん(順不同)。

photographs:Jun Tsuchiya(B.P.B)

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