NEW COMER
期待のニュークリエイターファイル
BIOTOPE(ビオトープ)

2024.01.19

自由な表現方法で誰もがハッピーになれる

作品を作りたい

『装苑』2024年1月号 掲載

色鮮やかでユニークな世界観を持つBIOTOPEは、デザイン会社で広告ビジュアルなどを手がけていた田中優大さんと田中杏奈さんが、グラフィックだけにとどまらず、ファッションやアートを取り入れた作品を作りたいという思いでスタートさせたユニット。

「活動の始まりはITS(International Talent Support)というファッションコンテストへの応募がきっかけ。このコンテストでは、着る人がその時々の気分で好きなキャラクターを自由につけ外しできるアウトドアウエアを作り、Wearable Toy(装うことができるおもちゃ)として発表しました。BIOTOPEは、環境や季節に合わせて、様々なクリエイターたちと作品を作りたいという思いがあるので、あえて表現方法は制限せず、例えば、空間作りやワークショップといった体験なども提案していきたいと考えています」

ITS 2022のアートワークをルックにバージョンアップ。

袖の先が花になった空調服。

 BIOTOPEの二人がインスパイアされているものの一つに、性別や年齢を超えて多くの人を惹きつける“絵本”がある。

「自分たちが面白いと思える予感をいつも大切にしながら、尊敬するクリエイターたちとともに彼らの作家性と、私たちの世界観が共存するような作品を作ることを意識しています。今は一般の方と一緒にものづくりを行う新たな試みも始動中。BIOTOPEの世界を楽しんでくださるすべての方に、純粋にハッピーな気持ちになってもらえるクリエイションを続けていきたいです」

ウエアラブルテント。

ダウンウエア&インフレータブルバッグ。インフレータブルプロダクトには、90%リサイクル素材のPVCを使用。

ワタル トミナガとのコラボレーション。インフレータブルチェア。

アタッチメントトート&アタッチメントフィギュア

ダウンフィギュアを連結したルック。ダウンプロダクトには、アップサイクルダウン(使用済みの羽毛布団から柔らかい羽毛だけを取り出して洗ったもの)を使用。ダウンをくるんでいる生地は、BIOTOPEを象徴する6色のプライマリーカラーに、職人の手によって丁寧に染め上げられている。

プロフィール

田中優大(1992年生まれ、茨城県出身)と田中杏奈(’91年生まれ、神奈川県出身)によるユニット。プレイフルな世界観を軸に、アートディレクション、グラフィックデザイン、ファッションデザインの分野で活動する。2022年、ITS(International Talent Support)ファッション部門・アートワーク部門のファイナリストとなり、ITS Artwork Award powered by Swatch Art Peace Hotel(アートワーク部門グランプリ)受賞。’23年、PARCO MUSEUM TOKYOで展覧会「WELCOME TO BIOTOPIA」を開催。Instagram @biotope__

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EUCHRONIA ユークロニア デザイナー

文化服装学院卒業の宮崎さんと佐藤さんによって立ち上げられたブランド。おのおのアパレル企業のデザイナーとして勤務した後、共にイギリスへ留学。2023年4月にユークロニアをスタートさせた。 Instagram:@euchronia_official

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