pillings(ピリングス)はブランドの原点を見つめ直し、新たなクラシックスタイルを。
Rakuten Fashion Week Tokyo 2025-‘26 A/W レポート

村上亮太さんがデザイナーを務めるピリングス(pillings)は、11回目となる今コレクションで、ブランドの「らしさ」に向き合った。

タイトルは、団地に住んでいたというデザイナーの過去を思わせる「Housing Complex」。ニットに強く縮絨加工を施し(強縮)、シワやドレープをデザイン。縮絨ニットのポケットからは白い袋布が飛び出し、野生の花のような形を描き出す。ファーストルックに見られた、長く愛用して毛玉ができたようなニットの表面加工も、ピリングスらしさを表すディテールだ。

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今回は振付師の山田うんさんを迎え、モデルの佇まいや歩き方もデザイン。会場となった「品川インターシティホール」のランウェイの天井には、主に電子ピアノに用いられる鍵盤数と同じ61灯の電灯が輝き、モデルたちを照らし出していた。これも、2022年秋冬コレクションで行った、グランドピアノを天井から吊り下げたシーズンを連想させる演出だ。

縮絨加工によってギャザーが生まれているニットのほかにも、ロング丈の袖や、ツイストして2着をドッキングしたようなノルディックセーター、二人羽織のようなアラン風のセーターなどが登場。フォルムには遊び心や実験的な精神があるが、具象的なモチーフは控えめで、コレクション全体には詩的なムードとクラシカルな美しさがあふれていた。

変わらないまま変わること。次なるステージへと向かうピリングスの未来が示唆されたコレクションなのかもしれない。

pillings
Instagram:@pillings_

Courtesy of pillings
Coding : Akari Iwanami
Text : SO-EN

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