2月26日から9日間の日程で2024-’25年秋冬パリ・ファッションウィークが開催され、100以上のブランドが公式スケジュールで新作を発表。今シーズンの必見ブランドやトピックスをご紹介します。
ジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)によるロエベ(LOEWE)はアートギャラリーのようなセットの中で、アメリカ人画家のアルバート・ヨークの絵画を背景にショーを開催。このブランドらしいエッジの効いたクリエイションに加え、ヨークの作品を思わせるほのぼのとしたモチーフが目を引いたコレクションです。
下記は、ジョナサン・アンダーソンのコメント。
「現代において、“由緒”や、まして階級について語ることには意味があるだろうか?おそらく答えはないであろうそのような考えが、このコレクションの出発点でした。私はオープンなトピックを好みますし、問いを押し付けるよりも、投げかけることを好みます。階級の比喩であるようなチッペンデールチェア、壁に掛けられた風景画、イートン校のモーニングスーツといったものは、現代的か、それとも古風なのでしょうか?本コレクションではこれらを私たちらしい大胆なアプローチで扱うことで、階級や貴族性の象徴が無効化され、代わりにシェイプ、カット、テクスチャーが際立つことになりました」
「クラフトはロエベの核心です。私が目指しているのは常に、それをエキサイティングな新しい方向へ押しすすめることです。今回は私たちのコレクションの中でもおそらく最もクラフトに富んだコレクションのひとつですが、熟練の技術を見せびらかしていないところを気に入っています。たとえば、木製彫刻によるコートの襟などは、遠くからではわかりません。キャビアビーズ刺繍 は技術的に大変複雑ですが、一見したところとても自然に見えます。私はこの“大胆な微妙さ”といったものに関心をもっており、効果的な手法だと思っています」
Courtesy of LOEWE
Text:B.P.B. Paris