
バンクーバー・ファッションウィークが2017年より運営する、世界中の新鋭デザイナーを支援するプロジェクト、グローバルファッションコレクティブ(Global Fashion Collective)。
これまで200名を超えるデザイナーが支援を受け、バンクーバー、パリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨーク、東京でランウェイショーを開催。そのクリエーションを世界にアピールしてきた。
そんなグローバルファッションコレクティブの2026年秋冬から、装苑編集部の視点でセレクトした注目の12ブランドをご紹介します!
ADのあとに記事が続きます
ADのあとに記事が続きます
バンクーバーの注目ブランド5

ジェフ モンテス(Jef Montes)
ドラァグパフォーマーのサルマー・ザホールに着想を得て、進化の過程を鮮やかかつノスタルジックな物語に仕立て、パワフルに表現した。スタイリングはドラァグアーティストのハーディー・ムッサリーとの協働によるもので、カラフルなビジョンを強調。コレクションを特徴づけるのは、Aitex Textile Institute AlcoyとTextielLab Tilburgとともに制作された、ゼロウェイストの3Dニットや反射性の織物素材だ。革新性とサステイナビリティを融合させつつ、デザイナーの祖父母にまつわる思い出のウェディングドレスをモチーフに取り入れるなど、個人的なストーリーに根差したクリエイションも魅力。




● ● ● ● ● ●

ジュリア ファン デル レイ
(Julia Van der Leij)
アメリカのフォトグラファーであるアンディ・スウィートの写真や、1960〜’70年代のイメージ、家族のアーカイブが着想源。オーバーサイズのテーラードジャケットや、長く伸びた袖、大きなシャツカラーなどの誇張されたシルエットは、記憶や家族、家庭的なムードを象徴している。さらにフェルト加工やクロスステッチ、子どもの落書きを思わせる刺繍などのクラフトワークも冴え、愛らしくノスタルジックなムードを創出。剥がれかけた壁紙のように作られたテキスタイルや、ランプシェード風のヘッドウェア、お父さんのスーツをスカートとして着ているようなルックの遊び心は、ファッションへの自由な気持ちを喚起する。




● ● ● ● ● ●

ハウス オブ エンジェル
(Haus of Angel)
洗練されたレースワークを見せたのは、マライカ・ハミドによるハウス オブ エンジェル。カナダとパキスタンにルーツを持つ彼女は、ストーリーテリングとアイデンティティ、感情の深みを一貫したテーマに据えている。ボディのシルエットを強調するフェティッシュなドレスは、二重の文化的アイデンティティの間にある緊張関係を探求したもの。体を記憶と意味を宿す「生きたアーカイブ」としてとらえ、デッドストックのレースやビーズ装飾のコルセットなどによって愛と喪失をめぐる物語を紡いだ。精緻で高度な職人的技法を通して語られるそのストーリーは、多くの女性達の心と響きあうことだろう。




● ● ● ● ● ●

ヒプノティック センス
(Hypnotique Sense)
コレクションテーマは「ruinphilia」(滅びの美学)。ブランドが追求する構造的な美しさを基盤に、流動性と緊張感のバランスを保つドレープ表現を多用することで、“崩壊”に抗いがたく魅了されるさまを描き出した。しかし、ブランドが定義する崩壊は決して「終わり」ではない。「構造の再定義」としてそれをとらえ、錆染め、炭処理、植物由来の染料などを用いて素材を加工。それらは経年変化によって人智を超えた存在感へと変容していく。劣化を新たな美の言語へと昇華させ、デジタルやAIでは再現不可能なクリエイションを完成させた。




● ● ● ● ● ●

エイム/エイミー(aim/aimme)
北海道・旭川のフォトスタジオから生まれ、札幌、東京・原宿、池袋にも拠点を持つエイム/エイミーは、フォトグラファー、ヘア&メイクアップアーティスト、デザイナー、カウンセラーなどで構成されたユニークなチーム。オーガンジーやチュールをたっぷり用いたドレスや白無垢を思わせるルック、キモノドレス、ドラマティックな打掛や振袖の数々がランウェイを彩り、さながらハレの日の記念撮影のよう。ただしそれは伝統的なスタイルをなぞった単調なエレガンスではなく、着る人の個性や革新性と結びつき得る「とっておき」を形成していた。




グローバルファッションコレクティブ
バンクーバーの全ブランドをチェック!





























