東京都主催「Sustainable Fashion Design Award 2026」着物生地等を活用したファッションコンテストが今年も開催

東京都が主催するファッションコンクール「Sustainable Fashion Design Award 2026」。日本の伝統衣装である着物等を、現代のファッションの力で新たな形へと昇華させ、世界へ向けて発信することを目指す、このコンテストは、ノルベール・ルレさん（LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン・ジャパン合同会社代表取締役社長）と、デザイナー・アーティストとして活躍する篠原ともえさんを最終審査員に迎え、ウェア部門とファッショングッズ部門より2つの賞が決定する。7月18日（金）まで応募受付中だ。

応募資格は都内在住又は通勤・通学しているアマチュアデザイナー。ファッションに関心のあるすべての人が挑戦できるこの機会にぜひチャレンジしてみては。

2025年東京都知事賞・大賞を受賞
野口キララさんに特別インタビュー

—昨年度（2025年）の大賞受賞作品「VIBRANT VEIL」について

「『VIBRANT VEIL（ヴァイブラントベール）』をテーマに、鮮やかな着物の生地で日常着を制作しました。着物は通常、一種の生地で仕立てられていますが、『一着の中で、さまざまな着物の生地が見られたら面白いのでは？』という発想でデザインを構築していきました。独自のキルティングを施したダウンコートを制作し、ありそうでなかったスポーツミックスなスタイルに仕上げています。紺、赤などの濃色なオーガンジーを重ねることで、中の生地の見え方も変化し、帯を採用した部分も際立っていて、この作品の大きな特徴になったと感じています」

—「Sustainable Fashion Design Award 」に参加して良かったこと

「多くの古着の着物に触れる中で、美しい柄や刺繍が施されていても、少しのシミや汚れがあるだけで、店の奥で目立つことなく数千円で売られてしまう現状を知りました。今回のオリジナルのキルティング技法を用いて、4〜5着の着物を組み合わせることで、新たな価値を生み出し、着物たちが再び日の目を浴びる機会を得られたことを、とても嬉しく思っています。実際に古着着物店の方に、作品をお見せしたところ、大変喜んでいただけました。単なる再利用にとどまらず、新たな形で服の価値を再発見する試みとなり、誰かに喜んでもらえることで、初めて『サステナブルファッション』といえるのではないか。と考えるようになりました。また、このコンテストの特典として、さまざまなワークショップに参加できたことで、同じようにファッションに情熱を注ぐ方々との交流ができ、大きな刺激にもなりました。制作途中に、プロのデザイナーの方から直接ご意見をいただき、自分なりにより良い仕上がりにできたと思っています。私は将来、自身のファッションブランドを立ち上げることを目標にしています。このコンテストでの経験とサポートは、その夢に一歩近づく貴重な機会となりました。ここをスタートラインとして、これからも努力を重ねていきたいと思います」

応募資格
都内在住又は通勤・通学しているアマチュアデザイナー（グループ申請も可）

部門
ウェア部門
ファッショングッズ部門

受賞特典
東京都知事賞大賞
各部門1名（またはグループ）賞金100万円

東京都知事賞優秀賞
各部門2名（またはグループ）賞金50万円

特別選抜賞
各部門1名（またはグループ）賞金50万円

・受賞作品は、都内商業施設等で巡回展示
・受賞者には、ブランディング支援、またパリファッションウィークでの発表をサポート
・受賞者及び応募者のコミュニティ（アルムナイ）に参加し、デザイナーとして世界で活躍するために役立つワークショップ等に参加可能

応募は2025年7月18日（金）まで受付中。さらに詳しい内容はホームページをチェック！