MYD Galleryを主宰する建築家の山口誠さんによる新建築「MONOSPINAL」を、国内外で活躍する写真家の瀧本幹也さんが特別に撮り下ろした写真作品が並ぶ展示「MONOSPINAL(モノ スパイナル)」が南麻布のMYD Galleryにて開催。
東京・浅草橋にある建築物「MONOSPINAL」は、9層の斜壁に囲まれた外観をもち、中の様子を見ることはできない。空へと向かって広がる逆勾配型の斜壁は、高架線路や雑居ビルが密集する街において周囲からの音、光、風をコントロールし、建築に高い自律性をもたらしている。
瀧本幹也さんは、この容易には説明し難い建築を見たとき、自らの写真で捉えてみたいという衝動に駆られたという。本展では、MONOSPINALが持つ幾何学的な線と面に着目し、4×5インチフィルムの大判カメラで切り取るという試みから生まれた10点の写真作品を展示する。
“部分”にフォーカスしたこれらの写真は、情報が削ぎ落とされ、無機的に描かれた絵画のよう。よく見ると、撮影時に緻密に計算された光の影響で斜壁の質感が残されており、それが生きている建築であることを教えてくれる。
建築を撮るという行為は、建築家が二次元から三次元に起こしたものを、再び二次元に変換する作業だと瀧本さん。建築家と写真家の関わりによって再構築された、もう一つの建築物の姿に出会うことができる展示。写真展に足を運んで、その後に実際のMONOSPINALも見に出かけてみて。
「MONOSPINAL」瀧本幹也(写真家)× 山口誠(建築家)
会期:開催中〜2024年5月25日(土)
場所:MYD Gallery
東京都港区南麻布2-8-17鳥海ビル1F
時間:平日 10:00〜19:00
土日 12:00〜17:00
予約制: https://tinyurl.com/mr2zwejj
休廊:日曜日・祭日
WEB:https://www.mydgallery.jp/exhibition