
TENDER PERSON
楽天ファッションウィーク東京 ファーストコレクション
『Dreaming of me』
文化服装学院卒のデザイナーデュオ、ヤシゲユウトさんとビアンカさんが手がける「TENDER PERSON(テンダーパーソン)」。2014年、文化服装学院在学中にブランド活動をスタートした彼らが、昨年TOKYO FASHION AWARDを受賞。今季、楽天ファッションウィーク東京へ初参加を果たした。
舞台は公式会場の渋谷ヒカリエホールA。ランウェイには約3000本ものフラワーロスのカーネーションが立ち並ぶ。テーマ「Dreaming of me」は、デザイナーの2人が感じた緊張、抑圧、葛藤から来る「悪夢のような日々」の続きをひとつの物語として描いたもの。発表の場であるショー会場はふたりの描く物語の最後の場面。
テンダーパーソンの世界を拡げるための“通過儀礼”のような日々を乗り越えたデザイナーのふたりは、力強い眼差しで、時に目に涙を浮かべ会場を訪れたゲストと物語のラストを迎えた。
『装苑ONLINE』では、ブランド3回目となるランウェーショーの、希望と緊張に溢れた舞台裏をレポート。ショー開催後日、デザイナーに行ったインタビューも合わせてお届け。
photographs : Josui Yasuda(Back Stage,B.P.B.),Emi Hoshino(show,B.P.B.)
この記事の内容
p1 ショーの舞台裏に密着
p2 デザイナーインタビュー
TENDER PERSON(テンダーパーソン)
デザイナーは、文化服装学院を卒業した男女デュオ、ビアンカとヤシゲユウト。文化服装学院時代に行った展示会が話題を呼び、在学中にブランドスタート。3回目の展示会となる2016′-17年秋冬で本格的にブランドを始動。2020年に予約制の旗艦店をオープン。2022年春夏で初のランウェイショーを開催。ブランドコンセプトは自由に常に追求し表現し続けること。ポジティブな姿勢を反映したポップなアイテムが揃う。
3月15日(水)
TENDER PERSONのコレクション発表は楽天ファッションウィークの3日目。装苑カメラがバッグステージに入ると、11:00からのリハーサルに向け準備が行われていた。メイクルームではデザイナーのヤシゲユウトがモデルと談笑する様子をキャッチ。

待機中のモデルとコミュニケーションをとるデザイナーのヤシゲユウト
10:30 フィッティング
メイクを終えたモデルが次々とバックステージに移動し、フィッティングを開始。各ラックにかかったフィッターカードに沿い、フィッターがスムーズに着せ付けを行っていく。


モデルごとに用意されたラック。
2体モデルは次の衣装にスピーディーに着替えることができる

今回のコレクションのファーストルック

体数番号とモデル別のスタイリングが書かれた表



着せ付けとスタイリングを担当するデザイナーのヤシゲ ユウト。リハーサルから入念に、ドローイングやリボンの調整を行っていく。

左:ゾンビの肌感をジャガード素材で表現
右:ホラープリントをベルベット地で中世風に




ブランドシグネチャーのファィアーモチーフアイテム
今季も豊富にラインナップ

着替えを終えたモデルはリラックスしたムード。

左:初めて取り入れた技法、注染染めのセットアップ
右:パターンの突然変異で誕生したという大きなタイカラーと、
職人が施したファィアー型のカッティングがポイント

切り替えのあるスリーブはまるでミイラの包帯のよう


ルックに合わせるアイウェアを再度確認するヤシゲ

今回のショーディレクターはSHINGO TATAI (SUN DESIGN INSTITUTE.)。フィッティングが終わったモデルたちへ、歩行や立ち位置についての説明がされる。


実際の立ち位置を舞台上で確認

関係者たちが見守る中、いよいよリハーサルがスタート。
11:00 ランスルーリハーサル

ランウェーの周りには、GANON FLORIST フラワーアーティストのHikaru Seinoさんによるフラワーロスのカーネーションが約3000本。 ショーの最後、ゲストがお花を持ち帰るまでが演出。


テンダーパーソンのアイコン、ファイアーモチーフを使ったローファー

刺繍のユリモチーフは、デザイナーの本名
「ビアンカさゆり」がアイデアソース


何度か歩き方を試し、階段を降りるタイミングや立ち位置、演出を細かく調整していく。


外で受付まわりの対応をしていたデザイナーのビアンカも合流。
11:30 ヘア&メイク最終調整
リハーサルが終わり控室にモデル一同が戻ると、ヘア&メイクの最終調整がスタート。


ヘア&メイクを担当したのはTONI&GUYチーム。
テーマである「悪い夢の続き」に合わせ、デザイナーのビアンカが特にこだわったというヘアメイク。「リハ前の段階で細かくチェックしたのにも関わらず、もうちょっとこうしたい!という要望が出てきて困らせてしまいました」とビアンカ。


左:メンズはクマを強調し血色感を消したメイクアップ
右:根本はウェット、毛先はドライに!悪夢を見てかいた寝汗を表現



リハーサルを踏まえ、涙(ラメ)を付け足していく

ウィメンズモデルの下唇は、血色を消していく
上下で生きた人と死んだ人をイメージ
11:30 ドアオープン
ファッション関係者やデザイナーと繋がりのある人々が続々と来場。青い照明の下で透き通るようなカーネーションは会場を神聖な空気感で包み込む。来場したゲストはファーストショーとなる発表に期待を膨らませ、ショー開始の合図を待つ。

バッグステージでは、ヘアメイク、着せ付けの最終調整中。真剣な表情で最後の打ち合わせを行うデザイナーのヤシゲとビアンカ。



着せ付けの最終調整を行うデザイナーのふたり


寝汗風のヘア&唇の半分のみに血色感をつけた
ビアンカのこだわり溢れたヘアメイク
ショー開始直前まで、和やかな雰囲気。




いよいよモデルが整列。張感感が高まる。

12:00 ショースタート!


ビアンカ&母が手がけた手編みニット

緑色のドロドロディテールでゾンビの血を表現
手元は2020SSより登場したサーモグラフィーテキスタイルのグローブ

お花のようなモチーフの鍵編みニット。首元のアクセサリーはTENDER PERSONの文字をかたどっている

ラストに登場しランウェーを一周するヤシゲ ユウトとビアンカ


ショーが無事に終了し、涙を見せる様子も
congratulations!!!
NEXT:ショーの後日、ビアンカ、ヤシゲユウトにインタビュー。コレクション写真掲載。