【伊藤万理華 × Dr. Martens】
モッズスタイルでイギリスのヤンキー風に、はきたい!

2023.02.16

【shoes】‘50年代にムーブメントを起こしたメリージェーンをもとにドクターマーチンが復刻させたモデル「8065 MARY JANE」(PEACH BEIGE)¥25,300 ドクターマーチン(ドクターマーチン・エアウエア ジャパン)
【dress】モッズコート¥69,300 セブン バイ セブン(サカス ピーアール)/ジャケット¥260,832 LA FETICHE(LYDIA)/クロップトシャツ¥26,400、ベルト¥39,600 ダイリク/デニムパンツ¥30,800 シー(エスストア)/リング¥16,500 グレイ/缶バッチ 本人私物/ソックス スタイリスト私物

1960年4月1日にファーストモデル1460 8ホールブーツが誕生しドクターマーチンブランドを確立。
60年代には労働階級の象徴であるワークブーツから、ユースカルチャーの愛用靴へと変化。
以来、半世紀上に渡って、その時代を築くカルチャーに寄り添い、
自己を表現するクリエイティブマインドな人たちの、
アイデンティティーを表すファッションアイテムとして愛され続けてきた。
今回は、クリエイティブな感性を持ち表現をする彼女たちが履く
春色(ピーチベージュ)のドクターマーチン。

二人目は、女優としてもキュレーターとしても活躍する伊藤万理華さん。
まりっか流のモッズスタイルで履いてみると?

8065 MARY JANE

’50年代に流行したクラシックなメリージェーンシューズをモデルに復刻させた「8065 メリージェーンシューズ」。フェミニンなスタイルにはもちろんメンズライクにもフィットし、オンオフ問わずに活躍してくれる一足。オーセンティックなシルエットはそのままに、この春は色馴染みがよく、やさしいピンクが登場。なめらかなスムースレザーのアップにあしらわれた飾り穴とT字のダブルバックルもアクセントに。¥25,300 ドクターマーチン(ドクターマーチン・エアウェア ジャパン)

歴史のあるものが好き、
その原点にあったのはドクターマーチンでした。

ドクターマーチンとの出会いは、高校生の頃。母が何年も履いていた一番のお気に入りY‘sとのコラボで、10ホールにジップがついたもの。それを気に入って譲ってもらいました。今でも大切に履いているのでもう10年以上になります。2020年に開催した展覧会「HOMESICK」のメインビジュアルでも母のドレスを着てそこに合わせて履きました。ずーっとそれを履いて生きてきたって感じ。その一足が、自分の中では大きくて、たぶん一生履くと思います。少し錆びれた感じや退廃的なテイストを好む自分を象徴するものですし、その影響で歴史があったり受け継がれているようなものに惹かれてしまうのだと思います。
自分のファッションは、母が着ているものや母の姿を見て教えてもらったような気がします。イギリスのパンクファッションのことやワールズエンドのことも聞いたりして。だから、足もとはマーチン!っていうイメージも当時からあります。大人になって、新品を初めて自分で買って履いたときもすごく嬉しかったことを憶えています。

自己表現をファッションでするということ。

私は自己表現についてかなり模索してきた人間だし、長い間もがいていました。グループ活動(乃木坂46)や演技をすること、自分じゃないものになる時間と行為が今までメインだったので、自分を言葉で表すことが難しかった。その反動で自分を追求したくなって。自己表現、自己プロデュースというか、「自分はこういう人間です」って伝えるための表現が個展だったと思います。昨年末に出した本『LIKEA』に、自分の“好きなもの”をつめこんで、それをもとに展覧会『LIKE A EXHIBITION LIKEA』を開きました。ビジュアルとして表現したかったものを形にして、それを見た人たちが言葉にできない私の本質に気づいてくれた、と感じれました。ドクターマーチンは歴史が長い。自分の中にもずっと変わらないものがあってそれを持ち続けてここまで来れたんだと思います。ファッションも音楽もアートにも、心が動き好きなものに素直でした。

ドクターマーチンには、私の好きなロックとかパンクのマインドがあって、着飾って履くものじゃないから好きなんです。今回の展覧会のように、自分が作った空間にいろんな人が来たり、出会ったり。そこで誰かが語り合っているだけで何かが生まれたりする。展覧会をやってみて、やっぱり私は人が好きで関わりたい。寂しいんだなって。一人では何も生み出せないんです。今の自分にできることは、新しい交流の場をつくることというか、そこに自分がいることで新しいものが生まれたり、人の繋がりが広がって自分がいない所にも新しいものが生み出されるような、そのきっかけになれるかもしれない。私はそれがやりたかったんだと、やっと言葉にできるようになりました。もちろん今も変わらず、反骨心はありきなんですけど(笑)、ファッションも映画も、ただ好きっていうだけじゃなくて、未来に繋ぎ止めるためにやっている感じがします。

モッズに出会って、本質とファッションが一致した。

ここ数年、モッズ好きな人たちに出会うことができて、モッズの歴史を教えてもらったりしています。今はそれがすごく楽しい。パンクも好きだし、フォーマルなブリティッシュなのも好きだし、ちょうどいい上品なラインなのに反骨心もあって戦いに行ってる暴走族みたいなのがモッズ。キュッとかっこよくネクタイ締めて、その上にがばっとコートを着る。ずっと履き続けているデニムとドクターマーチンで。体形なんて気にしない!超かっこいい。女性だとラインとか気にしたりするけど、そうじゃないかっこよさ。それをずっとやりたかったから今回は、この春らしい色合いのメリージェーンを履くなら、あえてモッズで!って。『装苑』で実現できて嬉しかったです。自分のマインドとファッションが一致してるから、すごく気持ちいい。かわいいのも好きですけどそれは一時的。結局、初めてお母さんのお下がりのマーチンを履いた時から、私、全然変わってないんです(笑)。
ファッションの生き方も、人からどう見られてるのかばかり気にして生きているのは、つまらないと思います。「あなたの人生は、あなたにしかないから!」って本当に思います。自分の好きなことなら一生懸命にもなるし、その分上達もする。すごく単純だけど大切なことだったのかなって思います。

Marika Ito
1996年2月20日生まれ、神奈川県出身。2011年から乃木坂46一期生メンバーとして活動し、17年に同グループを卒業。 現在は俳優として映画・ドラマ・舞台で活躍する一方、PARCO展「伊藤万理華の脳内博覧会」(17)、「HOMESICK」(20)を開催するなど、クリエイター、キュレーターとしての才能を発揮。’22年12月に渋谷PARCOで開催された自身3度目の展覧会『MARIKA ITO LIKE A EXIHIBITION LIKEA』が’23年に全国を巡回予定。 2021年は地上波連続ドラマ初主演「お耳に合いましたら。 」(TX)に出演。 初主演映画『サマーフィルムにのって』(松本壮史監督)ではTAMA 映画賞にて最優秀新進女優賞を、日本映画批評家大賞にて新人女優賞を受賞。現在、根本宗子演出の舞台『宝飾時計』に出演中。
WEB:https://itomarika.com/s/m03/?ima=4212
Instagram @marikaito_official


お問合せ先「ドクターマーチン・エアウエア ジャパン」
TEL:0120-66-1460
WEB:https://jp.drmartens.com
Instagram:@drmartens_japan

<衣装協力>
サカス ピーアール TEL:03-5774-4001
LYDIA TEL:03-3797-3200
ダイリク d.dairiku@gmail.com
エスストア TEL:03-6432-2358
グレイ http://grraey.jp

model: Marika Ito
photographs: Shinichi Sasaki(SIGNO)/Norifumi Fukuda(B.P.B.,items)
styling: hao
hair&makeup: Tomomi Shibusawa(beauty direction)

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