SHINYAKOZUKA(シンヤコヅカ)のISSUE #5は幻想と現実が交わる“冬のご馳走”をつめこんだコレクション
Rakuten Fashion Week TOKYO 2024 A/Wレポート

2024.03.18

3月5日、デザイナー・小塚信哉さんが手がけるSHINYAKOZUKA(シンヤコヅカ)の2024年秋冬シーズンとなるISSUE #5が発表された。会場となったのは東京プリンスホテル ガーデンプール。冬のような寒さと雨が降りしきる中、ランウェイとなったプールの中をモデルたちが歩き、プールサイドには観客が並んだ。タイトルは「DIVE INTO WINTER FEAST」。直訳すると「冬のご馳走にダイブする」という意味だ。

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小塚さんにとって、ご馳走(FEAST)とはビールや納豆などの好物だけでなく、時間、人、空間も指すという。それら全てに当てはまったのは“冬”という季節だった。また、コロナ禍前まで習慣にしていたという水泳を再開したことで、水中の景色から幻想的なインスピレーションを受けた。小塚さんは、泳ぎ始める前の潜水が一番好きな瞬間だという。これらの「ご馳走」の情景が、このISSUE #5のベースにある。

水にまつわるコレクションで雨が降るという、まるで演出かのような当日の天気について、小塚さんは「狙いました」と冗談めかして語っていた。ちなみに、前シーズンのISSUE #4 「WONDERFUL WANDER “月が綺麗ですね。”」では、月が輝く夜の野外でコレクションを発表するという奇跡を起こしている。

ファーストルックは、潜水用のヘルメットにウエットスーツ、水泳で使用するフィンで、コレクションテーマをダイレクトに観客に伝えた。

続いて、水中のゆらめきのような染めを施した光沢素材のアイテムが登場し、オーバーサイズのニットやスカートも。中でも多く見られたのは、ファーつきやスパンコールなどの様々なデザインのバラクラバ。また、缶バッチやデニムには雪が積もる家や動物といった、シンヤコヅカらしい手描きのイラストプリントが施された。今シーズンも、ハットメイカーのKIJIMA TAKAYUKIや、Dickiesとのコラボレーションが実現。

フィナーレではモデルが上を向き、水中から水面を見上げているような光景が広がった。“ご馳走”がつまったプールを味わい、小塚さんの頭の中に少しだけダイブできたのかもしれない。ISSUE #6も期待したい。

SHINYAKOZUKA
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