HYKE(ハイク)
デザイン、色使い、カッティング、
すべてに潔さを感じるハイク。
異なるテクスチャーの組み合わせを
バランスよく展開。
Rakuten Fashion Week Tokyo 2025-‘26 A/W レポート

2025.03.21

5年ぶりのフィジカルでの開催となったハイク。
会場となった有明アリーナの無機質な空間に見事にフィットした秋冬コレクションを発表した。アウトドアアイテムやワークウェアのディティールをモードに昇華させ、決して無理のない、それでいて日常とは一線を画した服を提案し続けている。日常でありながら、ときに非日常。そのバランスもハイクの魅力となっている。

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コーヒーブラウン、マロンブラウン、金茶、チョコレートブラウン、ミルクティーベージュ・・・。ブラウンのラインナップが新鮮で美しいハイクの2025秋冬。
オープニングはオンブレ調のチェック柄のアイテムが登場。アウトドアのシャツからのインスピレーションで表現させた数々のアイテムは、ロングコートやシャツワンピース、ワイドパンツとシンプルでありながらモード感を漂わせるものに。

その他にもMA-1やトレンチ、パッデッドジャケットなど、ハイクが得意とするアイコン的なアイテムもさまざまにアレンジされて変化させている。

フォルムで新鮮だったのは、小さくコンパクトにしたトップスにワイドなフレアーパンツを合わせた数々のルック。全身を美しく見せ、さりげなくウエストの位置を意識させるスタイルに目を引いた。丈とボリュームのバランスが絶妙で心地いい。

モデルが歩くたびに、シルエットや透け感が合わるシアーな素材も注目。秋冬ということもありシアーな素材はレイヤーさせることで異素材の布の表情が楽しむことができ、その布の揺らぎの美しさも感じられた。

ランウェイでは、さまざまなコラボレーションアイテムもコーディネートにプラス。例えばノースフェイスのカットソー、アイヴァンのアイウェア、ポーターのバッグ、エンドカスタムジュエリーのアクセサリー、ビューティフルシューズのチロリアンシューズなど。ハイクの秋冬のスタイリングの効果的なアクセントとなっていた。

コロナ禍でフィジカルなコレクションが難しくなった時期に、映像で表現することの楽しさを見出したハイク。観客を動員しての発表でもハイクの安定したクリエーションは揺るがない。ベーシックな服にスパイス的に新しい要素を取り入れることによって、モードの香りを放つ日常の服が見えていた。

吉原 秀明/大出 由紀子 Hideaki Yoshihara / Yukiko Ode
1998年に”green” を立ち上げ、デザイナーとして活動をスタートする。
2005 FW より RUNWAY SHOWで新作を発表。以後、2009 SSの活動休止まで続く。
2009 SS コレクションをもって活動休止。
2013 FW コレクションより約3年間の休止期間を経て、ブランド名を “HYKE” に改め活動再開。
2017年11月第35回毎日ファッション大賞、大賞を受賞。


HYKE
WEB:https://hyke.jp/
Instagram:@hyke_official

Courtesy of HYKE
Coding : Akari Iwanami
Text : SO-EN

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