HUMMEL 00(ヒュンメル オー)
伝統あるスポーツブランドヒュンメルと
現在のファッションとの融合。
Rakuten Fashion Week Tokyo 2025-‘26 A/W レポート

創業100年以上の歴史がある、デンマークのスポーツブランドヒュンメル。
その伝統を生かしつつ、日々進化しつつある現在のファッションの息吹を吹き込んだブランド「ヒュンメル オー」。新クリエイティブディレクター森川マサノリによる、初のコレクションが発表された。テーマは「ニューヘリテージ」。着心地が良くて、機能的で、豊かな色使いが特徴のスポーツアイテムを否定することなく、コーディネートの力で今のファッションとの楽しいミックスを提案した。

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新鮮だったのはモノトーンで展開したスタイル。ブリティッシュテーストを盛り込んだ、ややクラシックなムードのコーディネート群が目を引いた。ゆとりあるジャージ素材のテーラードジャケットにはひざ丈のバミューダショーツやプリーツスカートが合わせられ、Vゾーンから見えるインナーのカットソーのロゴがアクセントになっている。

素材で注目したいのは、リサイクルポリエステルやオーガニックコットン、転写デニムなど、環境負荷の低い素材。そしてそれにプラスして、柔らかい光沢を放つベロアも。今シーズン多く見られるエレガントなベロアが、スポーティなアイテムに使われ、テーマである「ニューヘリテージ」を象徴しているようでもあった。

さまざまなアイディアで登場したのが2つのアイコニックなシンボル。一つはブランド名の由来であり、精神性を表象したロゴでもあるバンブルビー(マルハナバチ)のモチーフ。カットソーやジャケットの胸もとや靴のワンポイントにあしらわれていた。もう一つはV字模様のシェブロン柄。これは未来への前進や勝利への意欲を具現化したもので、トラックスーツに大胆に配されたり、トラウザーズの側章となったり、チルデンセーターなどで表現されていた。いずれもグラフィカルな要素としての効果が感じられ、クリエイティブディレクター森川のヒュンメルに対してのリスペクトが感じられるものに。

過去が未来へと駆けるとき
記憶はいろあせることなく、

新たな輝きを放つ

「ニューヘリテージ」
それは、歴史の風を受け継ぎながら
今という時代のスピードで駆け抜ける新たな奇跡

懐かしさ?新しさ?
どちらでもいい
僕たちは今をまっすぐに表現する

「ニューヘリテージ」
――それは、ただの復刻ではない
過去を超え、新たな歴史を刻む

―森川マサノリ―

                

森川 正規 Morikawa Masanori

【受賞歴】
2013年 DHLデザイナーアワード受賞。
2015年 毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞を受賞。

【設立、特徴】
1984年生まれ。2010年「CHRISTIAN DADA(クリスチャンダダ)」を設立。
2016年 パリコレクションで公式スケジュールにてショーを行う。パリ・クチュール組合への加入は日本人では最年少での参加となった。2017年 香港にて「10Asian Designers to watch」の10人に選出される。2020年1月「CHRISTIAN DADA(クリスチャンダダ)」活動休止を発表。2021年3月「Basicks(ベイシックス)」設立。


HUMMEL 00
Instagram:@hummel00_official

Courtesy of HUMMEL 00
Coding : Akari Iwanami
Text : SO-EN

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