HARUNOBUMURATA(ハルノブムラタ)が希代の女性レーシングドライバーを着想源にエレガンスを再定義。Rakuten Fashion Week Tokyo 2025-‘26 A/W レポート

2025.03.27

国内外のファッションコンテストで受賞歴のあるデザイナー・村田晴信さんが、上質なエレガンスを追求するブランド、ハルノブムラタ(HARUNOBUMURATA)。

今シーズンは、女性が車を運転すること自体が少なかった20世紀初頭のイギリスで、レーシングドライバーとして活躍したドロシー・リーヴィット(Dorothy levitt)がインスピレーションの源。ブランドが一貫して掲げている、「慣習を打ち破ることで生まれる余裕から、あふれ出るエレガンス」を体現する女性像を具現化するべくエレガンスを再構築。これまでよりパワフルでインダストリアルなムード漂う秋冬コレクションとなった。

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今回、発表の舞台となったのは東京・九段下にある有形文化財の九段ハウス。一見優雅な洋館だが、ランウェイが行われた地下室はコンクリートの床に、配管がむき出しになっていたりと、無骨だけど洗練された雰囲気が漂う。

ファーストルックには、タイトなニットとフレアスカートがドッキングしたワンピースが、片腕を通さずにネックレスにひっかけるというセンシュアルな着こなしで登場。歩くたびに揺れるドレープが所作の美しさを増幅させるハルノブムラタらしいショーの幕開けだ。

テラテラとした質感が印象的だったコートやスカートは、車をオイルでコーティングするように、毛足のある生地をラミネートした素材を使用。深みのあるブラックやボルドーといったクラッシックカーを思わせるようなカラーリングで、エレガンスを内包する様を表現した。

車窓を流れる景色をブルーやグリーンのグラデーションで表現したワンピースは腰のバックルによって作られるギャザーが疾走感を演出。紙のような質感のシャツやスカート、ゆったりとしたパンツなど、ワークウェア的なアイテムが多数登場した。

ショーの最中、ほぼ全てのルックに取り入れられた存在感のあるゴールドのネックレスが時折カランカランと音を立てていたが、こちらも車のエンジン音を意識したというものだったから驚きだ。どこを切り取ってもブランドの哲学が反映された緻密なショーとなった。

HARUNOBUMURATA
WEB:harunobumurata.com
Instagram:@harunobumurata

Courtesy of HARUNOBUMURATA
Text : SO-EN

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