2月26日から9日間の日程で2024-’25年秋冬パリ・ファッションウィークが開催され、100以上のブランドが公式スケジュールで新作を発表。今シーズンの必見ブランドやトピックスをご紹介します。
ディオール(DIOR)はチュイルリー公園に特設されたテントでショーを開催。
今シーズン、アーティスティックディレクターのマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)が着目したのは、1967年にマルク・ボアンの指揮下で誕生したディオールのプレタポルテ・ライン「ミス ディオール(Miss Dior)」です。
©Laura Sciacovelli ©Artist Shakuntala Kulkarni
提案されたのはグラフィックなモチーフが目を引くワードローブで、シグネチャーとなった“Miss Dior”のロゴはボアンが考案したもの。60年代後半は、女性の社会進出が勢いを増していた時代。当時のシルエットに加え、彼のミューズのひとりだったガブリエラ・クレスピの着こなしもインスピレーション源になりました。プロダクトデザイナーとして活躍したクレスピは、キウリにとって、自立した女性のパイオニア世代を象徴する存在なのだとか。
新たな展望に向けたムーブメントを想起させる、フレッシュで快活なコレクションです。
来場者を圧倒したインスタレーションは、インド人アーティストのシャクンタラ・クルカーニによる「竹の鎧」。
Courtesy of Dior
Text:B.P.B. Paris