6月21日から6日間の日程で開催された2023年春夏パリ・メンズ・ファッションウィーク。フィジカルイベントが増えた今シーズンは、40ブランドがパリを舞台にショーを実施。待望のリターン組、初ショーを行った新星デザイナー、パワフルなラグジュアリーブランドが一堂に会し、尽きない創造性を披露した刺激的な一週間だった。
MARINE SERRE
マリーン セルのアスリーターたち
これまでウィメンズのファッションウィークでコレクションを発表してきたマリーン セルは、今回初めてメンズで公式参加。1000枚のショーチケットを一般向けにオンラインで配布するなど、新たな試みを行なったのもこのブランドらしい。
会場となったのはパリ郊外にある陸上競技場。タイトルは「State of Soul(魂の状態)」で、この数年の不安や孤立、喪失感から人々が抜け出せるようにと、共に祝い喜びを分かち合えるスポーツを題材に選んだ。
ショーは競技大会のオープニングセレモニーのような演出で、マリーン・セルのミューズや友人、アーティスト、アスリートなど、多様性に富むモデルたちがチームに分かれてトラックを行進。
もちろん、ブランド特有のサステイナブルなクリエイションはそのままで、リサイクル繊維のスイムウェア、アップサイクル・デニム、ガーデナー(庭師)ルック、シルクスカーフのリメイク・シリーズなど、アイコニックなスタイルを取り入れつつアップデート。シグネチャーの三日月モチーフに加え、三日月形のビッグイヤリングなど、インパクトのある新作ジュエリーが強い存在感を放っていた。
Text:B.P.B. Paris