シェミナ・カマリが作り出すクロエ(Chloé)のモダンガーリッシュに夢中。
2025年春夏パリ・ファッションウィークより

2024.10.04

2024年9月23日から10月1日まで、9日間の日程で2025年春夏パリ・ファッションウィークが開催され、100以上のブランドが公式スケジュールで新作を発表。今シーズンの必見ブランドをご紹介します

シェミナ・カマリ(Chemena Kamali)が、クロエ(Chloé)のクリエイティブ・ディレクターに就任して2度目のショーとなった2025年春夏。フィービー・ファイロ時代や、クレア・ワイト・ケラー時代のクロエでキャリアを積んだカマリの、メゾンのDNAを愛情深く丁寧にひもとき、そのエッセンスを現代の女性たちが望む形にしてそっと差し出す姿勢はこのシーズンでも健在だった。

サテンのスリップドレスや、レースのボディスーツ、シフォンのベビー・ドールなどのランジェリーライクなアイテムが数多く登場し、それはいずれもセンシュアルでありながら愛らしさと健康的な若々しさにあふれる。アプリコットカラーは華やかで少しノスタルジックなムードで、シェルホワイトやサンドカラー、ペールイエロー、ライムやミントなどのパステルカラーのパレットは、日に焼けたイメージで作られた。また、バラと芍薬の花柄プリントは、1977年カール・ラガーフェルド時代のアーカイブを翻案したもの。スタイリングの随所に見られたブルマも、’70年代のクロエを象徴するアイテムだ。ワークジャケットやレザーブルゾンのフロントにはギャザーを、袖にはプリーツを施し、ジャケットスタイルもクロエガール流に完成する。

夏への憧れを詰め込んだ今コレクションのアクセサリーは貝殻モチーフで彩られ、チャームにもクロエにちなんだ様々なモチーフが散りばめられた。幼い頃にお気に入りではいていたサンダルのような、かわいらしいカラーのビニールサンダルやレースアップのバレリーナ、初めて登場したレトロなスニーカーも注目のアイテム。メゾンのデザインコードを巧みに用いて、モダンなガーリッシュを表現するシェミナ・カマリのクロエから、私たちは絶対に目を離すことができない。

Courtesy of Chloé
Text : SO-EN

RELATED POST

ディオール(DIOR)は伝説的な女戦士アマゾーヌがイメージソース。2025年春夏パリ・フ...
アランポール(ALAINPAUL)はコンテンポラリーダンスの世界観。2025年春夏パリ・ファッ...
クレージュ(COURRÈGES)はメビウスの輪からの発想。2025年春夏パリ・ファッションウ...
マリー・アダム=リーナルト(MARIE ADAM-LEENAERDT)はTシャツにフォーカス。2025年春...
ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)はロマンティシズムにエッジを効かせて。2025年春夏...
ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)は創業者のDNAを受け継ぎつつも新たな視点...