2024年春夏オートクチュールコレクションが1月22日から4日間の日程で開幕。
今シーズンの必見のショーや気になるトピックスをご紹介します。
今シーズンのシャネル(CHANEL)のテーマは「ボタン」。まるで宝石のようなシャネルのジュエル・ボタンは、ひと目でメゾンのものだとわかるアイコニックな存在です。
体を締めつけていた窮屈な服から女性を解放したことでも知られるガブリエル・シャネルにとって、衣服の脱着を容易にしたボタンは重要なもの。アーティスティックディレクターのヴィルジニー・ヴィアール(Virginie Viard)が今回提案したのは、そんな解放のシンボルであるボタンとバレエダンスの世界を結びつけたコレクションです。
今年は、ガブリエル・シャネルが初めてバレエ衣装をデザインしてから一世紀を迎えた年でもあり、シャネルとダンスの絆に再び視線が注がれたのでした。
「私にとってダンスとは、心の中にある数々の物語や感情を呼び起こすもの」とヴィルジニー。
オープニングを飾ったのは、ティザー映像で主人公を務めたマーガレット・クアリー。メゾンのアンバサダーで俳優のマーガレットは、熟練したバレエダンサーでもあります。纏っていたのは袖のボタンが一つ取れた白いツイードジャケット。映像の中のエピソードがそのままショーでも再現されました。
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会場のエントランスには、巨大なハサミとボビンが設置。©B.P.B. Paris
ピンクとホワイトを基調とした水彩画のような鮮やかな色彩は、セルゲイ・ディアギレフが創設し、レオン・バクストが舞台美術を担当したバレエ・リュスからイメージ。ショーは軽やかなシルエットが続き、目を引いたのはふんわりとしたチュールのディテールです。白いレオタードにチュチュのようなスカートを合わせたルックは、まさにダンサースタイル。優雅さとロマンティシズムにあふれるステージでした。
All phots : ©️Chanel
Text:B.P.B. Paris