1月17日から6日間の日程で2023-’24年秋冬パリ・メンズコレクションが開催され、78ブランドが公式スケジュールで新作を発表。今シーズンの必見ブランドやトピックスをご紹介します。
COMME DES GARÇONS HOMME PLUS
コム デ ギャルソン オム プリュスはテーラリングの未知の領域を開拓
テーマは「Tailoring of the Avant-Garde(アバンギャルドのテーラリング)」。コム デ ギャルソン オム プリュスはテーラリングがベースのブランドであり、アバンギャルドはコム デ ギャルソンを表すうえで欠かせないワード。その二つを簡潔に結びつけた今シーズンは、服の仕立てにおける未知の領域を力強く切り開いている。
革新的な芸術の動きなどを称して用いられる「アバンギャルド」だが、本来は軍隊用語で前方を護衛する精鋭部隊をさす言葉。それが意味する「戦いの中、リスクを伴う前線に立つ」は、コム デ ギャルソンの “ものづくり”に繋がっているという。
最初に登場したのは、誇張された四角い肩とフラットなシルエットが特徴のケープ。続くのは、胴をパットで膨らませた立体的なテーラードで、反復しながら密に並ぶアルファベットがプリントされる。これは、ロンドン在住のカナダ人アーティスト、エドワード・ゴス(Edward Goss)によるもの。胸から裾にかけてジッパーを装着したコート、くり抜いた見頃にフェイクファーを装飾したジャケットや袖のような筒が飛び出したジャケットもある。
豊かなクリエイションで様々なテーラリングのかたちを見せたショーでは、アーティストのゲイリー・カード(Gary Card)とデザイナーのヴァレリアンヌ・ヴノンス(Valériane Venance)が手がけたヘッドピースも登場。シューズはイギリスの「ルイスレザーズ(Lewis Leathers)」と「ジョージコックス(George Cox)」の2社とのコラボレーションにより、ライダースブーツとラバーソールが提案された。
Text:B.P.B. Paris