装苑11月号に登場している小松菜奈さん
公開中の主演映画『ムーンライト・シャドウ』についてインタビュー!

2021.09.30

『装苑』11月号ビハインドムービー

『キッチン』をはじめ、『つぐみ』や『アルゼンチンババア』など、これまで7タイトルが映画化されている人気作家、吉本ばななさん。数ある作品のなかでも、1988年に刊行されて以降、ファンの間では隠れた名作とささやかれ、世界30か国以上で翻訳されている『ムーンライト・シャドウ』が満を持して映画化され、現在公開中。

監督を務めたのは、原作の大ファンでもあるという、マレーシア出身でアジアでも注目のエドモンド・ヨウ監督。原作が内包する、現実と幻想の間のような優美な世界を独自の感性で描いている。その監督からの強い希望により、主役のオファーを受けた小松菜奈さん。18歳でスクリーンデビューを果たしてから、22本目にして初の単独主演となる今作について、どのような思いで臨み、演じたのか教えてもらった。


―『ムーンライト・シャドウ』は80年代に書かれた吉本ばななさんの小説が原作になっていますが、出演が決まった際の感想は?

この依頼をいたオファーをいただいたときに改めて原作も読ませていただきました。言葉ひとつひとつに、ばななさんの言葉の力のようなものを感じて、読者が細かな背景を想像することができ、想像力を豊かにしてくれるような気持ちになりました。その作品の力を大切に演じたいと強く思ったのが最初の感想ですね。また、ばななさんご本人から聞いたんですが、この原作はばななさんが24歳の時に執筆したものらしく、それって(昨年の)撮影時期の私と同じ年齢なんですよ。こんな印象的な言葉の表現をこの年齢で書いていたと思うと、本当に驚かされますし、運命的なものを感じてしまいました。


―今回の作品は、人間の感情や思いなどの内面を表現するような役どころだったように思いますが、小松さんから見て、主人公のさつきはどんな女性だと思いましたか?

登場人物やそれぞれのセリフ自体がそんなに多くはなく、ごく日常的なロケーションのなか、個々の感情表現や行動が軸になっていた作品だったので、心のコントロールなどは大事にしていました。“さつき”の言動には、人間のリアルさがありましたし、もっと彼女の気持ちを知りたいと思いました。ストーリーは最愛の恋人を亡くしてしまって、その悲しみをどう乗り越えていくかというものですが、なかなか立ち直ることができない“さつき”は決して弱いわけではないですよね。同じく立ち直れず、自分よりもっと辛いはずの“柊(佐藤緋美)”の前では、弱いところを見せないわけですから。


―もし、小松さんが喪失感を覚えてしまったときにはどうすると思いますか?-

そうですね……、今考えられることとしては、やはり体を動かすことが一番いいように思います。喪失感からではありませんが、毎日ランニングしていた時期がありました。走っている間は無心になれる気がしたし、仕事終わりで疲れていたとしても走ることでむしろ元気になれたり、体を動かすことによって自分のメンタルが保てたのだと思います。なので、作中で“さつき”の苦しみの中に、走ることだけが彼女の救いだったというところも共感できる部分でした。

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