8月7日、東京ドームにてKinKi Kidsのデビュー25周年記念イベント「24451~君と僕の声~」が開催された。彼らの25周年の歌の歴史を、個性輝く衣装とともにレポートを!
過去の衣装がステージを飾る
スタートは18時。暗転のステージに柔らかい光が灯り、その光の中から現れたのはなんと25年分のビジュアルと、その間にKinKi Kidsが着用した衣装。ステージ3段に渡り飾られた衣装は、一部のものとは言え100組以上の体数。その圧巻な光景に、会場にはマスク越しに声にならないような感激のどよめきが走った。衣装一つ一つに刻まれたさまざまな思い出。堂本光一くんは「あー、これは“硝子の少年”のときに着たな。よくとっておいてくれたなぁ」と。その言葉を受けて堂本剛くんは「よく虫に食われなかったよね」と返す。25年の歴史は二人のそんな他愛もない自然な会話からも感じられる。
オープニングに選んだ曲は「FRIENDS」。
セットリストがほぼリリース順というのも、デビューからの歩みを感じさせるものになった。
2人の個性が光るそれぞれの衣装
この日の彼らの衣装は、光一くんは赤いラメジャガードのフロックコートに白いコットンのドレスシャツ。ウィングカラーのドレスシャツには普通は蝶ネクタイを合わせるが、光一くんは衿もとのボタンを少し外し赤いアスコットタイを。ボトムは黒のシャイニーな素材のスラックスにラインストーンで飾られたサッシュベルト。正統的なクラシックスタイルだ。
「今、ビッグサイズの服がはやっているでしょ。僕は似合わないんだよね。サイズあってないよって言われちゃう」と。
光一くんのクラシックスタイルとは対照的で、2022年5月号の装苑男子でもファッションについて熱く語っていた剛くん。トップのゆったりしたカジュアルなブルゾンはデニムとブルーのシャイニーな素材との異素材の組み合わせ。リベットがアクセントになったこのブルゾンは片方の袖がノースリーブになって、そこからはアンダーにレイヤーした粗いメッシュのトップスが見える。気分はエスプリパンキッシュ。ボトムはブルゾンと同素材を使用した、ゆったりとしたパンツ。グリーンのスニーカーがポイントのコーディネーションだ。ライブ中盤、ブルゾンを脱いだ剛くんに「そのネットのシャツ。ドームのバックネット?」と光一くん。
曲の合間のMCのセンスも光る!
ジャニーズの多くのグループはステージ上で統一感のある衣装を纏う。けれどKinKi Kidsの二人の衣装は、お揃いではない。このイベントでステージに並べられた衣装はほとんどが対になっているが、いつの頃からかそれぞれのイメージに合ったものを身に着けるようになった。個性を生かしたタイプの違うそれぞれの衣装に、今回アクセントに添えられたのがラインストーンのパーツ。ライトが当たった時に輝くそのきらめきが唯一のお揃いになっていた。
イベントのラストは新曲「Amazing Love」。デビュー曲「硝子の少年」を作曲した山下達郎さんによるもの。達郎さん曰く“KinKi Kidsがドームで熱唱する姿を思い描いて作った”と。ステージ上のたくさんの鮮やかな衣装と、客席の5万本のペンライトが、とてもハッピーな気分にしてくれた2時間半。KinKi Kidsもたくさんの幸せを再確認して、大阪、東京4日間の記念すべきイベントに幕を閉じた。
photographs: norifumi fukuda(B.P.B)