2024年9月20日（金）より公開の映画『ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー』。本作は、現在、メゾン・マルジェラのデザイナーを務め、ジバンシィやディオールで鬼才ぶりを発揮してきたジョン・ガリアーノのドキュメンタリー映画だ。

ジョン・ガリアーノ

1984 年、ロンドンのセントマーチンズ美術学校での革新的な卒業制作のショーが評価され、一夜にしてロンドンのファッション界で寵児となったジョン・ガリアーノ。しかし、そのデザイン性の高さや斬新さから「売れない服」の烙印を押され、パリに進出しても思うようにブレイクできずにいた。そんな中、彼の才能に惚れ込んだナオミ・キャンベルやケイト・モスなどのトップモデルたちがノーギャラで出演した伝説のショーをきっかけに、LVMH（モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン）の会長兼 CEO にして“上流階級の君主”と呼ばれるベルナール・アルノーが、ガリアーノと契約を結ぶ。

そしてユベール・ド・ジバンシィが自身のブランド、ジバンシィを引退した折に、後任デザイナーとしてガリアーノが大抜擢され、英国人デザイナーとしては初めてフランスのオートクチュールメゾンを率いることに。さらに1996年10月には、ジャンフランコ・フェレの後を継いで、クリスチャン・ディオール（ディオール）のデザイナーに就任。ガリアーノの活躍もあり、ディオールのプレタポルテ部門の売上は驚異的に伸びる。

絢爛豪華なショーを開催し、ファッションの歴史を塗り替えていくガリアーノ。順風満帆に見えたデザイナー人生だが、その裏で「ゆっくりと死に向かっていた」と自ら語るほどの闇を抱えていた。そして2011年、反ユダヤ主義的発言が動画が拡散され、そのキャリアに一度、終止符を打つことになる——。

ガリアーノ自身が、初めてカメラの前で自身の栄光と闇を語る本作。今回、「装苑ONLINE」限定で公開された本編映像は、1995年にディオールのデザイナーとなったガリアーノの最盛期を堪能できる場面。観る者を熱狂へと巻き込むショーの様子は、ぜひ劇場の大画面でも目撃して！

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