フランス発のスポーツウェアブランド「le coq sportif（ルコックスポルティフ）」が、自由で独創的なアイデアを持つ若手アーティストの発掘のために、文化服装学院の学生を対象にデザインコンペティションを行った。

受賞作品は実際に商品化して販売。商品化の過程での打ち合わせやサンプルチェック等にも受賞学生が実際に参加し、プロの現場を肌で感じる機会にもなった。

Tシャツをベースに、ブランドDNAである「トリコロール」をテーマにしたデザイン画を募集。1次審査を通過した12名の学生の中から、厳正な審査のもと各賞が決定した。
受賞作品は4月30日（木）17：00よりONLINEストアにて先行販売される。ぜひチェックして！

信号機をモチーフにしてトリコロールをデザイン。オリンピック・パラリンピックイヤーにちなみ、ブランド名を点字で表現（発泡プリント）

「僕は、会社員を辞めて、文化服装学院に入学しました。そのため、在学中にコンテストで何か賞を獲らなければと焦っていました。賞に固執しすぎることはよくないと思いますが、最優秀賞をもらって、自分の好きな分野で認められたことが素直に嬉しかったです。数々の打ち合わせを通し、多くの方々にご協力いただき、一つの商品を作り上げる楽しさと辛さを実感できた点は、進路を考える上でも良い経験となりました。僕が作った初めての商品、多くの方々に気に入っていただき、手にとってもらえたら嬉しいです。」

「『信号機』という身近なモチーフでテーマをわかりやすく表現していて、応募作品の段階で一際グラフィックの完成度が高かった作品。なによりも「視覚障害者の方にもデザインを楽しんでほしい」という点字を用いたコンセプトが、オリンピック・パラリンピックイヤーにふさわしい観点だと感じました。」

青・白・赤のトリコロールに込めた「自由・平等・博愛」のメッセージを、動きのあるタイポグラフィで表現したダイナミックな作品。

「最初は、有名なブランドのデザインコンテストだからという気持ちで応募しました。ですが、商品化に向けての過程を通して、デザイナーがいかに大変な仕事かを学ぶのと同時に、貴重な経験をさせてもらっていることを実感しました。デザインに起こす段階から、機能性を考えたり、コストを調節して商品化までの流れを考えるという、学校では経験できないことを、現場のプロの方々に教えてもらいました。今回のコンテストを通じて、得たことしかありません。」

「躍動感のある手描きのタイポグラフィで『自由・平等・博愛』のメッセージを表現したこの作品は、強く印象に残りました。商品化する上でのデザインアレンジの必要性はありましたがそれでも選考に残したかった作品でした。」

服作りに使用するパターン（型紙）をモチーフにした作品。一見シンプルだが細部までパターン記号を用いてデザインされている。

「文化服装学院に入学したら、企業とのデザインコラボレーションを必ずやりたいと思っていたので、選ばれて光栄です。また、商品化という大変貴重な経験もさせていただきました。特に、ファッションビジネス授業で習った、原価率や粗利益という概念が、本当に現場で使われており、実際にどんな形で適用されるのかを学べたことには感動しました。デザインにおいても、機能性を求めるのか、ライフスタイル中心の方向にするのかなど、新たな発見がたくさんありました。」

「パターン（型紙）をモチーフにしたアイデアにセンスを感じました。ファッションスクールの学生らしい作品。パッと見のデザインはシンプルですが、細部にパターン記号が使われていてユーモアのある作品でした。」

ニワトリをモチーフにしたキャラクターのグラフィックが目を引くポップな作品。逆さまにして見ると「LCS」の文字が隠されている。

「学生の作品が、商品化されるという滅多にない貴重な経験ができ、また、自分自身が紙に描いたデザイン画が実際に商品化されるには、多くのことを考えなければならないということを学びました。 本当に 2年次に学んだ中で、一番良い経験だったといえるほど実務のいろんなことを見て学ぶことができて楽しかったです。」

「ポップなキャラクター風のグラフィックが目に留まりました。ニワトリをモチーフに、テーマのトリコロールもわかりやすくグラフィックに落とし込んでいて、そのまま商品化できそうな作品でした。逆さまにするとブランドの頭文字「LCS」が隠されています。」

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