2月26日から9日間の日程で2024-’25年秋冬パリ・ファッションウィークが開催され、100以上のブランドが公式スケジュールで新作を発表。今シーズンの必見ブランドやトピックスをご紹介します。
リック・オウエンス(RICK OWENS)は1月のメンズのショーに続き、自宅兼仕事場で新作を発表しました。タイトルは「ポータービル(PORTERVILLE)」。リックの出身地カリフォルニアの都市の名前です。そこで少年時代を過ごした彼は「繊細で若くて生意気だった私のような少年を敵視するような環境だった」と当時を振り返っています。
我が道を行くデザイナーのコミュニティ精神は今シーズンにも表れていて、写真家のクリスティーナ・ナゲル、FECAL MATTER のスティーブンとハンナといった個性豊かなクリエイターたちがモデルとしてランウェイに登場。リックに賛同する複数のコラボレーターが参加したショーとなっていました。
多数提案されたのは宇宙服のようなボディスーツ。素材はリサイクルカシミアやアルパカなどのニットなので温かそうです。同素材のフード付きコートやツイストしたジレを合わせたものもあり、ボリューミーなブーツでシルエットを完成。使い古しのタイヤのチューブで作られたジャケット、特殊な加工を施したフェルトのケープやドーナツストールなど、存在感のあるアイテムにあふれています。メンズでも見られたオーブ型のネックレスには、ヘマタイトクリスタルが装飾され、神秘的なエネルギーを宿しているかのようです。
Courtesy of Rick Owens
Text:B.P.B. Paris