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老舗着物メーカー「矢代仁」によるエキシビション
「着物を考えるための調べもの」が開催

2024.04.22

享保5年(1720年)に京都・室町二条で創業した着物メーカー「矢代仁(やしろに)」が、350周年に向けたプロジェクト「YSN:ゆっくりしっかりのこす」を始動。その第1弾として、「着物を考えるための調べもの」と題したエキシビジョンが京都市で開催される写真フェスティバル「KG+」のプログラムとして、5月1日(水)よりGallery SUGATAにて開催される。

本展のコンセプトは、「いま考えるべきテーマを、自由な視点でときほぐす」こと。今回は「職人の高齢化が進むなかで、技術をいかに受け継ぐことができるのか?」「猛暑化が進む日本で、着物の生地がもつ機能はどう生きるのか?」「江戸時代の柄を、現在の目線でいかに解釈しうるのか?」「都市空間のなかで、伝統的な着物はどう映るのか?」といった問いを立てながら、着物にまつわる様々な事象について調査を行い、3つのコンテンツを発表する。

1.移動のなかの着物を写真で捉える

ファッション誌を中心に活躍する写真家の岡﨑果歩さん、スタイリストの中本ひろみさんによるクリエイティブユニット「néné petit」が電車や駅といった移動にまつわる空間のなかにありうる、「着物のあり方」を考えたビジュアル作品を制作。

2.着物の生地の「シボ感」を3Dスキャンして解析してみる

将軍の肌着に起源をもつとされる着物「御召」の生地を、現代の冷感インナーなどと比較しながら、高さスキャン、高解像度スキャン、CTスキャンという3つの非破壊手法でデータ化。展示では、3Dプリントや空間再現ディスプレイにより、御召がもつシボという独自の風合いを様々な角度から体験できる。

リサーチ・展示物制作:BASSDRUM(森岡東洋志、小川恭平、池田航成)

3.江戸時代に起源をもつ「柄帳」を3つの視点で分析する

江戸時代の柄データベース「裂地台帳」をデザイン、アート、テクノロジーのプロフェッショナルがもつ目線で分類し、ピックアップ。現代の視点から、新しい価値を再発見することを目指す。

執筆:小澤京子(和洋女子大学教授、美術史研究者)、kye+iwm+llm(リサーチャー、デザイナー、プログラマー)、吉田勝信(デザイナー、プリンター、採集者)

日本の伝統衣装である着物を様々な視点でひも解く本展。この機会に着物の新たな魅力や価値を発見してみては。

YSN:ゆっくりしっかりのこす「着物を考えるための調べもの」
期間:2024年5月1日(水)~5月12日(日)
場所:Gallery SUGATA
   京都府京都市中京区蛸薬師町271-1 然花抄院室町本店内
時間:11:00〜18:00(入場無料)
参加パートナー:小澤京子(和洋女子大学教授、美術史研究者)、kye+iwm+llm(リサーチャー、デザイナー、プログラマー)、néné petit(岡﨑果歩、中本ひろみ)、BASSDRUM(森岡東洋志、小川恭平、池田航成)、吉田勝信(デザイナー、プリンター、採集者)  
ディレクション:須田伸一
アートディレクション:米山菜津子
空間設計:Siin Siin
プロジェクトマネージメント:原田ふくみ
責任編集:矢代真也(矢代仁)
主催:YSN Studio(株式会社矢代仁)
協力:Gallery SUGATA、川口友子(江戸東京博物館)


矢代仁
WEB:http://www.yashironi.co.jp/
Instagram:@yashironi_official