普段大切にしているお気に入りの服にうっかり食べ物をこぼしたり、脱ぎ着するときに化粧品がついてしまったりしたことはないですか?
今回、文化服装学院の有志学生ラボ「CULTURAL LAB.」と京都精華大学が、頑固な汚れもキレイに落とす「ウタマロ石けん」との産学連携プロジェクトで、日常の汚れについて探求し研究結果を展示発表しました。
テーマは、「日々のくらしにひそむ様々な“汚れ”をおそれずに、“Paint!!”として楽しむことが出来るのか」ということ。そのために理解しなければならないのは、たくさんある汚れの性質。「Wash!! Paint!! ―― 汚す“ことを楽しむ(⁉)ファッションの研究成果展示会」と題して1月の大阪の展示に続き、東京では3月25日から、東京タワーのタワーギャラリーで開催。最終日にはちびっこたちの泥んこペイントワークショップも行われました。
プロジェクトのパンフレットは「ISETAN STUDIO」とともに作成
株式会社東邦が製造・販売するウタマロ石けん
今回のイベントのパンフレットは文化服装学院の有志学生「CULTURAL LAB.」によって「ISETAN STUDIO」の撮影スタッフとともに制作したもの。「ISETAN STUDIO(イセタン スタジオ)」とは三越伊勢丹の社員が自ら運用する撮影スタジオ。以前スタッフユニフォームを「CULTURAL LAB.」がデザインしたということで、今回の連携が実現しました。
日常のおしゃれなスタイルに真っ白なエプロン。まわりにはお菓子やフルーツが散乱!服や小道具に至るまでこだわりを持って「CULTURAL LAB.」の学生自らがコーディネート
1カット1カットを細かくチェックする学生たち。
デスクトップに映し出されたメインビジュアル最終決定の画像
「CULTURAL LAB.」の学生がデザインした「ISETAN STUDIO」のスタッフユニフォーム
“汚れ”の研究成果の発表は東京タワーのタワーギャラリーで
〈洗濯の実験〉〈色の実験〉〈テクスチャーの実験〉〈付着の実験〉〈形状の実験〉〈レイアウトの実験〉〈土の形状の実験〉〈土の色の実験〉など、あらゆることを想定し、さまざまな実験で汚れを検証。東京タワーの3階にあるタワーギャラリーにて発表されました。
(左)タワーギャラリーの展示風景(中央)ポリエステル65%コットン35%の白生地に、ワインや水彩絵の具、ファンデーション、カレーの汚れをつけ、ウタマロ石けんで洗った結果(右)実験で探究した汚れの形状やテクスチャー、レイアウトを参考に、顔料/染料と共に実際の食品を用いながらデザインしたエプロンの製作風景
デザインは一つ、どのエプロンで泥んこ遊びをする?
子供たちによる泥んこワークショップ
東京タワーでのイベントの最終日4月2日。泥んこ絵具で真っ白なエプロンに絵を描くワークショップが開催されました。参加したのは5歳までのキッズたち。最初は恐る恐る筆を動かしていた子供たちも、やがて大胆なデザインで白い布にアートを描き出しました。着用する白いエプロンは、POTTO のデザイナー山本哲也さんのデザイン。そしてspoken words project デザイナー飛田正浩さんによって、グラフィカルなプリントがアクセントとして施されています。普段汚しちゃいけない服に、思いっきり泥んこペイントができる楽しいひとときに。
すべてデザインが違うエプロンにはフリルやリボンがあしらわれ、日常アイテムとしても着られそう。好きなデザインのものを選んで、ヘッドアクセサリーもつけて。
学生が作った泥の絵具でお絵描きスタート
東京タワーの駐車場の一部に、特設会場を設置してワークショップスタート。お父さんやお母さんが見守る中、ペインティングに集中!
(中央)泥絵の具は4種類。色の違う泥にのりを混ぜて完成。泥集めや絵具作りはCULTURAL LAB.の学生たち。
ワークショップスペースには、簡易青空スタジオが。泥んこペイントしたエプロンをつけて撮影会を。
泥んこペイントのエプロンをつけて、飛び切りチャーミングなポートレートを!
ちびっこアーティストたちによる、泥んこペイントのエプロンが完成!ヘアメークをして、プロのカメラマンによる撮影会が始まりました。とびっきり素敵な表情をここで。
撮影: 上西由華
ヘア:KUNIO KOHZAKI