”GOOD FOR FUTURE”をコンセプトに、若手クリエイターと共に未来を創造するプロジェクト「246st.MARKET」。
11月2日~6日まで開催中の「RAGTAG」×「246st.MARKET」は、リユースとクリエイティブにフォーカスした「GARAGE FOR FUTURE」をテーマに、ユーズドセレクトショップの「RAGTAG(ラグタグ)」と若手クリエイターがコラボレートしたポップアップイベント。
装苑オンライン編集部も一足早くお披露目された会場内に潜入!
イベント参加者のルルムウの東 佳苗さんとコトハヨコザワの横澤琴葉さんに、お話を伺いました。
東 佳苗さん(ルルムウデザイナー)コメント
自分のブースにお洋服が並んでいるのを見ると、他の方が選ばなそうな色味が特徴かなって思います。今回のセレクトのポイントは、ちょっと独特なので着る人を選ぶかもしれませんが、だからこそ良い状態で残っているような、ガーリーなテキスタイルのアイテムたちを集結させました。
このプロジェクトのテーマは二次流通ですが、私自身はそのことに抵抗がなく、「ラグタグ」にもよく行きますし、メルカリとかも、若い子たちはよく利用していると聞くので、レアものが見つかるのはそういった場なのかなとも思います。予期せぬ出会いというか、一点ものではないけれど、自分にとっての一点ものみたいな、当時見つけられなかったものを新たに発掘する楽しみが感じられて好きです。
物を作る身として思うことは、ルルムウの服は人生のある一定の期間を共にする洋服なのかなと感じているところもあり、また、ライフスタイルで装いも変わってくると思います。なので、一度手に入れたアイテムをまた次の人へと手渡していけるほうが、クリエイターとしても嬉しいですし、若い子が欲しかった服を手に入れることが出来るというのも、ある意味健全なのかなとも思いました。
「ラグタグ」の商品センターにセレクトに行った後、実は「ラグタグ」の店舗に行ってお買い物もしています(笑)。セレクトした中だと、ギャルソンのワンピースなどは自分でも欲しいなと思った物ですし、セレクト自体も、自分でも着たいなっていう基準のものがほぼほぼなんですが、将来的にはギャルの人たちにも自分のブランドを着てもらいたいという夢もあるので、特にミニスカートをたくさんセレクトしました。ミュウミュウのマイクロミニとかもそうですし、K-popアイドルのファッションやY2Kの影響もあると思いますが、ギャルとモードの境がなくなってきていますよね。マイクロミニとかをもっと若い子たちにも着てほしいなって思っていて、値段もわりと抑えめのものをセレクトしています。
ブランドネームで選ぶのではなく色とか柄とか丈とかで選んでいるので、こうやって集めたときに海外セレブのウォーキングクローゼットみたいで、パッと見てテンションが上がりますね。
東 佳苗(ルルムウデザイナー)
縷縷夢兎、ルルムウのデザイナー。1989年生まれ、福岡県出身。文化服装学院ニットデザイン科卒業。衣装デザイナー、アートディレクション、空間演出、スタイリスト、映画監督、オーディション審査員、キャスティングなど多岐に活動を行う。2019年春夏コレクションよりルルムウを本格始動。
WEB:https://www.rurumu.jp
Instagram:@usagi_kanae
横澤琴葉さん(kotohayokozawa)コメント
今回この取り組みに参加したのは、もともと「ラグタグ」もそうですし、古着屋さんとかリサイクルショップとか、ファッションの二次流通の場がすごい大好きなんです。システムとしても私は結構前向きに捉えているし、そういった場所で自分のブランドの価値を守っていくことも、自分の仕事だと思っています。
私のブースには、今シーズンのコトハヨコザワのインラインのアイテムもあるし、「ラグタグ」の商品センターで見つけた、初期のコレクションのtodoのアイテムもあるんです。これは昔作ったアイテムで、量産体制がとれてなかったときのものなので本当に貴重です!そういうアイテムもあれば、影響を受けたブランドとか、知らなかったけどすっごくかわいいって思ってピックアップしたアイテムとか、全部が混ざっています。
こういうことは自分一人でやろうと思ってもできないことですし、「ラグタグ」や「246st.MARKET」や他のクリエイターの方たちと一緒にやることで、初めてそれぞれの個性が出て面白い見え方にもなっていると思います。そういう取り組み自体も好きですし、自分で作るだけじゃなくて、セレクトとかスタイリングとかも好きなので楽しかったです。
セレクトのキーワードは「世界で一番高級なたんぽぽハウス」です(笑)。変な言い方ですが、ラグジュアリーなものだけを選んだたんぽぽハウスを作りたかったんです。リサイクルショップみたいな雰囲気が好きだけど、それが「ラグタグ」の商品センターにあるものだけで出せるかどうかが気になっていて。パッと見ただけだとどこのブランドか分かりづらいものとか、キャッチー過ぎない、こんなアイテムもあるんだ、みたいな視点で選んでみました。作り手の人の抜け感というか、主力のアイテムじゃなかったんじゃないかなって感じるサブキャラみたいなアイテムとかが普段から好きで。それがちょっと愛おしく感じます。
ポイントは色味と柄と、いい意味で物としての頼りなさのあるアイテムでしょうか。例えばこのジュリアン デイヴィッドのチュールのスカートとか、こういうものがないと面白くないですよね。店頭に並んでるときからすごく好きでチェックしてたんですが、これがあるからほかもイキイキ際立つし、頼りないけれどすごく気になる。そういったものの方が意外と強さもあったりして。
二次流通のシステムについてはずっと考えていて、自分も取り組んでみたいなって思ってます。市場での相場が決まっていて、価値としての共通認識はあると思うんですけど、さらにデザイナーが公認で一言コメントをつけたりしたら、もっといいなって思うんです。これはこういう時に作ったものだとか、これは店頭に出た数量が少なかったから逆に貴重です、とか、そういうことをデザイナーさんがやったらおもしろいなって思うし、今後はそんな風になればいいなって思っています。
クリエイターとして二次流通に肯定的な態度をとると、あまりそういうこと言わないほうがいいよ、なんて言われてしまうこともありますが、そうしたらこのプロジェクトもできないですし、ないものとしてやっている方が白々しくて、避けて通れないことだと思います。そういった場でも、ちゃんと自分の作った服の相場をチェックするとか、自分でも価値を守ることが大事だなって思いました。
横澤琴葉さん(kotohayokozawaデザイナー)
1991年生まれ、愛知県出身。アパレル企業にてデザイナーとして勤務。退職後、2015年よりkotohayokozawaをスタート。2018年度Tokyo新人デザイナーファッション大賞に選出。2020年に毎日ファッション大賞「新人賞・資生堂奨励賞」を受賞。
WEB:https://kotohayokozawa.com/
Instagram:@kotohayokozawa
東さんや横澤さんの素敵なブースのほかにも、総勢10組のクリエイターの個性あふれる小さなユーズドショップのような、楽しい空間に心がときめく。
また、「ラグタグ」がセレクトしたモードなヴィンテージが楽しめるのもユニーク。
会場内には参加クリエイターが若いころに影響を受けた雑誌も並んでるので、ファッションが私たちに届けてくれる楽しさやエナジーを、ぜひ体験しに行ってみてください!
サステナブルファッションマーケット 「RAGTAG」×「246st.MARKET」
期間:2022年11月2日(水)~11月6日(日)
場所:ワールド北青山ビル 1階
東京都港区北青山3-5-10 ワールド北青山ビル
時間:11:00~18:00 ※最終日は~17:00
入場無料 ※新型コロナウイルス対策として、入場の際に検温等を実地するほか、マスクの着用をお願いしています。
参加クリエイター:BODYSONG./長見佳祐/長畑宏明/吉田圭佑/小山田孝司/横澤琴葉/市川 渚/東 佳苗/YOHEI OHNO/倉田佳子
詳しくはこちら
イベント参加特典:
★来場者全員に『RAGTAG店舗で使える500円クーポン』プレゼント
★22,000円(税込み)以上ご購入で『mama. ORGANIC LIVING エコブラシ』をプレゼント
※エコブラシは先着100名様まで。なくなり次第終了となります。
同時開催:「MAG RAK &CLOSET」
イベント期間中、WWD JAPAN編集長の村上 要さんを中心に、ファッション通の編集者やスタイリストたちによるセカンドハンドを販売。各クリエイターがインスピレーションを受けた雑誌も展示。
「大切な服を次の人の手に~会場内買取実地」
イベント期間中にお持ちいただいた洋服やファッション雑貨の買取も実地!
詳しくは「RAGTAG」の買取サイトをご覧ください。
公式サイト:https://246stmarket.com/