「ラ ギャラリー ディオール」より。クリスチャン・ディオールが幼少期を過ごしたグランヴィルの庭園がイメージされた展示。
刷新された伝説の場所「30 モンテーニュ」
モンテーニュ通り30番地にあるディオールの本店がリニューアルオープンしました。メゾンの本拠地である「30 モンテーニュ」はクリスチャン・ディオールがアトリエを構え、数々の革新的なコレクションを発表した伝説の場所。
「30 モンテーニュ」の広さは10,000㎡以上。©Adrien Dirand
刷新された施設にはブティックのみならず、レストラン、庭園、宿泊用スイートルーム、展示スペースなどが設けられ、様々な角度からディオールの世界観が発見できるようになりました。
建築家ピーター・マリノが手掛けたブティック。ディオールでは世界最大規模の2,000㎡の広さを誇ります。©Kristen Pelou
必見!メゾンの伝統をたどる展示スペース「ラ ギャラリー ディオール」
中でも必見なのは、メゾンの貴重なアーカイブを観賞できる「ラ ギャラリー ディオール」。
ブティックとは別の入り口からアクセスするここは、ギャラリストだったムッシュへ敬意を表する場所であり、ギャラリーといえども博物館級の見応えがあるスペースが広がっています。
「ラ ギャラリー ディオール」の入り口。多くの人の列ができていました。
展示は13のテーマで構成され、クリスチャン・ディオールと6人の後継者たちのオートクチュール作品、インスピレーションソース、オリジナルスケッチ、アクセサリー、香水などを通して、メゾンのエスプリを紹介。当時の様子をうかがわせるムッシュ ディオールのデスクやショーのモデルのキャビン、刺繍のデモンストレーションも見ることができ、メゾンの核であるアトリエの職人技と創造性を余すところなく伝えています。
メゾンの歴史が刻まれたオートクチュールの聖地。パリを訪れた際にはお見逃しなく。
エントランスの螺旋階段を取り巻くミニチュアドレスが華やか。
クリスチャン・ディオールの運命の星。1946年4月18日、ムッシュは道でこの星につまずき、自身の名前のメゾンを開くことを決意。以来、星はディオールのアイコンの一つになりました。
1947年、ファッション界に新風を巻き起こした「ニュールック」(左)と、同時期に描かれたデザイン画。
写真上:「魔法の庭」をテーマにした展示。中:左から、1997年秋冬(ジョン・ガリアーノ)と1957年秋冬(クリスチャン・ディオール)のドレス。下:2017年春夏(マリア・グラツィア・キウリ)のドレス。
クリスチャン・ディオールと歴代の後継者たち。
ムッシュ ディオールの仕事部屋とショー前のモデルのキャビンの展示。
アート作品とドレスが陳列される部屋。壁にはディオールのイラストを数多く手掛けたルネ・グリュオーの作品も。
リュネヴィル刺繍のデモンストレーション。お針子さんの細やかな手仕事を間近で見ることができます。
豪華なローブ・ド・ソワレの展示。背景の青空は徐々に変化し、最後は星空に。ドラマティックな演出が圧巻。
ディオール初の香水でロングセラーの「ミス ディオール」の展示。
La Galerie Dior
ラ ギャラリー ディオール
住所:11 bis rue François Ier, 75008 Paris, France
開館時間:11時〜19時
定休日:火曜、1月1日、5月1日、12月25日
一般料金:12ユーロ(公式サイトで要予約)
公式サイト:https://www.galeriedior.com
Photographs:濱 千恵子 Chieko Hama
Text:B.P.B. Paris