文化服装学院のショー作品が、SHINDOとの協業で
史上初のコンテスト化!記念すべき1回目の受賞者が決定。

グランプリを獲得した、佐藤麗樹さんにインタビュー

佐藤麗樹さんによるグランプリ受賞作品。

――講評では「固定観念を打ち破られた作品」と言われていましたね。メインの素材であるリボンやテープを加工した上で服にしようと思われた理由を教えてください。

佐藤さん:もともと、生地をバラして使うのが好きで今までもそうした作品を作ってきました。リボンはあまり使ったことがなかったので、どのように使おうかと考えて、「編む」ではありきたりだなと。そこで、裂いたり、固めたりする方法を考えました。

――細かな手仕事が見て取れますが、最も苦労した点は?

佐藤さん:ドレスを形成するボーンにリボンをまつるのが、作業としてとても大変でした。指を血だらけにしながら作りました。

ボーンをリボンでまつるという、途方もない手作業。

袖は多くのリボンやレース、テープで彩られている。

佐藤さん:また、SHINDOのリボンは質が良く密度が高いため、リボンを裂く工程も大変でした。1本ずつ糸を抜くように作業していったんです。ショーのテーマである「cell」を想起させるような少し歪な形を作るため、リボンをスプレーで固めた後に手でクシャッと成形しているのですが、そのためにリボンを何メートルも固める必要があったのも、苦労したところかもしれません。

――プルミエール・ヴィジョンでは国外の多くの方に作品を見てもらえますね。そのような機会を得たことに関する感想を教えてください。

佐藤さん:みんなすごかったので、自分が選ばれるとは思っていなかったのですが……やっぱり、とても嬉しいです。自分の作った作品は、あまり人に見せなくていいやと思っていた時期もあったのですが、今回は、SHINDOの皆様や先生に助けていただき、自分らしさを表現することができました。ようやく、たくさんの人に見てもらいたいと思う作品を作ることができました。

Reiju Sato  2002年生まれ、埼玉県出身。文化服装学院服飾専攻科デザイン専攻在学中。今年度が卒業年。文化服装学院での学びをバネにさらに様々な経験を積んで、いずれ自分のブランドを持つのが夢。
Instagram:@gajijigaji.ga

photographs : Jun Tsuchiya (B.P.B.)

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