ロマンティックかつエッジの効いた世界観が魅力のPAMEO POSE(パメオポーズ)が今年10周年を迎えた。ディレクター兼デザイナーを務めるのは、DJやスタイリストとして幅広く活躍するPELIさん。
これまで、本格的なコレクションを数多く展開していたがショー形式での発表は一度も行ってこなかったパメオポーズが10周年という節目を記念して、初のランウェイショーを開催。
テーマを「MY WAY」と題し、2023年秋冬コレクション、2024年春夏コレクション、そしてアニメ『ジョジョの奇妙な冒険 』とのコラボレーション第2弾を同時に発表し、10周年に相応しい華やかでエネルギーに満ち溢れたショーとなった。
装苑ONLINEではこの祝福ムードが溢れるショーの裏側レポートとデザイナーインタビューをお届けします!
photographs : Jun Tsuchiya(Back Stage,B.P.B.), Sota Shimada(show,B.P.B.)
この記事の内容
1 ショーのバックステージ
2 デザイナーPELIさんインタビュー
PAMEO POSE
『あらゆる境界線を超越した“一個人”としてファッションを楽しめる店』をコンセプトに、 2013年にオンラインセレクトショップとしてオープン。2014年よりブランドとしてコレクション展開をスタート。 ディレクター兼デザイナーのPELIは文化服装学院 服飾専攻科デザイン専攻卒業。スタイリスト、DJ としても活躍する。 得意とするのはロマンティックかつガーリー、モード感をあわせ持ちながらもジェンダーや性別を問わずに着られるコレクション。そのアイテムの数々は、 トレンドセッターたちの根強い支持を集めている。
8月24日(木) 16:30
蝉の声が響きわたり、真夏のうだるような暑さが空気を満たす夕方。会場となる国立競技場の大型駐車場では、多くのスタッフがリハーサルに向けて調整を行う。PELIさんも会場を駆け巡りながらスタッフと各所をチェック。モデルたちはヘアメイクやフィッティングの準備を開始。初めてのショーに向けた準備は、酷暑に負けない熱を帯びていた。
演出の重要な部分を担う、音効、照明を細かくテストする。
パメオポーズの世界観をグッと引き出すヘアメイクを担当するのは資生堂チーム。
PELIさん自らスタイリングを確認して回る。
昨年、発表されたアニメ『ジョジョの奇妙な冒険』とのコラボレーション。好評につき第2弾となった今回はアイテム数も増えた。
モデルの並び順を確認したら、いよいよリハーサル開始!
ランスルーリハーサルスタート 17:30
リハーサルはモデルたちが入り混じり交差するフィナーレから行われた。今回、イギリスで活躍するドラァグ アーティストCharity Kase(チャリティー・ケース)がショーの最後にスペシャルゲストとして登場する。リハーサルとは思えない迫力が会場を包む。
チャリティー・ケースのリハーサルの様子。
ショーを支えるスタッフ陣が、客席からリハーサルを入念にチェックする。
ヘア&メイク最終調整、本番前 19:00
リハーサルが無事終了し、本番前の最終調整が行なわれる。バックステージに入るとモデルたちの緊張はほぐれ、現場は和やかな雰囲気に。
本番前にセルフメイクをするチャリティー・ケースをキャッチ!
ショースタート! 20:15
会場には、PELIさんやブランドと深い親交のあるゲストたちが思い思いの「MY WAY」なファッションで来場した。熱気と歓声によってボルテージが高まるショー会場。その空間には、これまで積み上げてきたパメオポーズチームの信念と、強さが感じられた。
このショーでは、2023年秋冬コレクションの19ルック、2024年春夏の22ルック、アニメ『ジョジョと奇妙な冒険 黄金の風」コラボレーションの7ルックが登場した。ファーストルックは、若者のエネルギッシュかつドライで尖った1976年-1979年のU.K.パンクから着想を得た2023年秋冬コレクション「MOIST PUNK(モイスト パンク)」から。真っ赤なコートと首元に輝くビジューが強いインパクトを残す。
ジョルノ・ジョバーナ
アニメ『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』とのコラボレーション。作品の主人公ジョルノ・ジョバーナをはじめ、個性的な7つのキャラクターをパメオポーズらしくファッションに落とし込んだ。服の至るところにそれぞれのキャラクターの特徴が散りばめられていて、ファンにはたまらないデザインに。
(左)ナランチャ・ギルガ(右)グイード・ミスタ
(左)トリッシュ・ウナ(右)パンナコッタ・フーゴ
会場の音楽が切り替わり、2024年春夏コレクション「MY WAY」がラストを飾る。テーマは“自分自身にさえも縛られない、無限大の可能性を秘めた人生”。エッジの効いたマスキュリンなスタイルとロマンティックなフェミニンさという、相反するイメージが共存したルックが登場。
圧巻のフィナーレでは、ニナ・ハーゲン版の「My Way」をチャリティー・ケースさんがリップシンクで表現。様々なシンガーによる「My Way」が存在するが、“パンクのゴッドマザー”の異名を持つニナ・ハーゲン版をセレクトするところにPELIさんのスピリットが溢れている。
Congratulations!!!
NEXT:ショー直後のPELIさんにインタビュー