
神谷康司がデザイナーを務めるKAMIYA(カミヤ)が、2月13日(金)、2026年秋冬コレクションをランウェイ形式で発表した。会場となったのは、東京・新木場の「GARDEN 新木場 FACTORY」。シカゴのラッパー、トビ・ルー(Tobi Lou)のライブパフォーマンスによる軽快なヒップホップサウンドが無機質な空間を満たす中、ファー付きのMA-1ジャケットに端正なテーラードパンツを合わせたモデルが登場し、ショーの幕が開いた。


今季のテーマは「ACT-COOL」。「クールに振る舞う」という和訳の通り、自らの意思で本能的に“カッコつける”姿をコレクションへと昇華させた。ブランドが続けて提案するテーラードは、今季、その造形が変化。昨今のトレンドであるドロップショルダーの脱力感とは一線を画し、あえて袖山を高く設定したビルドアップショルダー風を採用している。一方でウエストはシェイプさせず、ゆとりを持たせたラインを描くことで、カミヤ流の新しいフォーマル像を提示した。

ブランドの代名詞であるヴィンテージ加工も一層の冴えを見せる。前シーズンに支持を得た三重ガーゼ生地にバンダナ柄をのせたワークジャケット、中綿入りのベストやパンツをはじめ、オリジナルロゴを配したコンパクトなフーディ、グランジ感漂うダメージカーディガンなどが次々と登場。シグネチャーのデニムには緻密な色落ちやクラッシュ加工が施され、パンツはワイドやフレアシルエットを腰穿きするスタイルがランウェイを彩った。





中でも、神谷が「最も時間を費やした」と語るのがサルエルパンツだ。デニム、スーツ地、コーデュロイで展開されたこのパンツは、正面から見るとワイドパンツを腰穿きしているような独創的な設計。2000年代前半に日本で流行した7〜8分丈のモードなテイストは踏襲せず、現代のストリートに馴染むフルレングスのカジュアルなデザインへと刷新した。一ヶ月以上の試行錯誤を経て辿り着いたシルエットだという。
「10代から20代前半の頃、僕らは純粋にカッコつけることに夢中でした。そんな当時、自分は何を着ていたんだっけと思い返した時に浮かんだものの一つが、サルエルパンツだったんです。ただ、当時の形をなぞるだけでは面白くない。今の自分が本当にはきたいもの、好きなものを様々な文脈で表現しました」(デザイナー・神谷康司)
異なる時代や国、カルチャーを鮮やかにミックスし、ファッションフリークが唸る「新たな格好良さ」を精緻に作り出す。そこには、東京からメンズファッションの現在地を発信する確かな矜持と、ブランドが持つ勢いが凝縮されていた。
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