© 1986 Jacques Rozier
ジャン=リュック・ゴダールに絶賛され、フランソワ・トリュフォーが嫉妬したーーという逸話を持つフランスの映画監督、ジャック・ロジエ(1926〜2023年)の特集上映が開催。全5作品の長編劇映画のうち、日本未公開作品を含む4作品と、短編2作品を上映する貴重な機会だ。
© 1961 Jacques Rozier
パリで出会った男女のコルシカ島への夏のバカンスを描く永遠の傑作『アデュー・フィリピーヌ』、カリブ海での七転八倒の旅の物語『トルテュ島の遭難者たち』、ショーダンサーや弁護士、列車の検札係の邂逅から始まる冬の旅を描く『メーヌ・オセアン』、劇作家が劇場で繰り広げる喜劇『フィフィ・マルタンガル』に、ブリジット・バルドー主演の『軽蔑』の撮影時を取材した2作の短編という、粒ぞろいのラインナップ。愛らしい人々が、輝く景色の中で人生の一瞬を謳歌する。そんなみずみずしい作品群に出会って。特集上映『みんなのジャック・ロジエ』7月29日(土)より、東京・渋谷の「ユーロスペース」ほかにて全国順次公開中。エタンチェ/ユーロスペース配給。
『装苑』2023年9月号掲載