アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《メイ・ミルトン》、1895年、リトグラフ/紙、三菱一号館美術館蔵
三菱一号館美術館リニューアルオープン最初の展覧会「再開館記念『不在』―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル」では、本館の核であるトゥールーズ=ロートレックの作品に現代フランスを代表するソフィ・カルを招き入れることで、美術館活動に新たな視点を取り込む試みとなっている。
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《『彼女たち』 行水の女―たらい》、1896年、リトグラフ/紙、三菱一号館美術館蔵
ソフィ・カルは長年、「喪失」や「不在」をテーマに考察しており、今回の協働では「不在」を主題として提案。一方、ヨーロッパ近代美術を代表するロートレックは「不在」とは表裏一体の「存在」について興味深い言葉を残しており、生涯を通じて人間を深く観察し、その心理に迫る作品を描き続けた。
「不在」をキーワードに、美術館や展覧会の「存在」について深く考えてみては。
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《ロイ・フラー嬢》、1893年、リトグラフ/紙、フランス国立図書館蔵
再開館記念『不在』ートゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル
会期:開催中~2025年1月26日(日)
場所:三菱一号館美術館
東京都千代田区丸の内2-6-2
時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)
休館日:毎週月曜(12月30日、1月13日、1月20日は開館)、12月31日、1月1日
入場料:一般¥2,300、大学生¥1,300、高校生¥1,000
WEB:https://mimt.jp/ex/ls2024/lautrec/
Instagram:@mitsubishi_ichigokan_museum
『装苑』2025年1月号掲載