新生クロエのデビューショーはメゾンのスピリットが満載。
2024-’25年秋冬パリ・ファッションウィークより

2024.03.19

2月26日から9日間の日程で2024-’25年秋冬パリ・ファッションウィークが開催され、100以上のブランドが公式スケジュールで新作を発表。今シーズンの必見ブランドやトピックスをご紹介します。

クリエイティブディレクターにシェミナ・カマリを迎えた新生クロエのデビューショー。テーマに掲げたのは、直感、自由、本能的な女性のエネルギーです。

1981年ドイツ生まれのシェミナ・カマリは、ロンドンのセントラル・セント・マーチンズで学び、フィービー・ファイロ率いるクロエでキャリアをスタート。クレア・ワイト・ケラー時代のクロエではデザインディレクターを務め、サンローランを経て、昨年10月に現職に就任しました。

シェミナは思い出深いメゾンでの再出発について「クロエに戻ってくるのはとても自然なことで、まるで新しいスタートのために故郷に帰ってきたような気分です」とコメント。

「このコレクションは、私が愛するメゾン、私が愛するスピリット、そして私が愛する女性たちのための、とても個人的で感情的なつながりから生まれたものです。クロエは“フィーリング”そのものです」

メゾンの原点に立ち返り、再構築されたコレクションは、ポジティブでセンシュアルなクロエ・ウーマンそのもの。歴代のクリエイティブディレクターのアーカイブが参照されていますが、シェミナが特に親しみを感じているのはカール・ラガーフェルドの1970年代後半とのこと。エフォートレス、力強さ、自由でナチュラルなフェミニティを象徴する時代です。

多数提案されたのは、エアリーなモスリンのドレスやレースのブラウスなど、ロマンティックなアイテムで、対照的なレザーのアウターやアクティブなパンツをコーディネイト。バナナ、ヘビ、馬などをモチーフにした存在感あるジュエリーとバッグがアクセントに効いています。

All Photos : ©️Chloé
Text:B.P.B. Paris