2月26日から9日間の日程で2024-’25年秋冬パリ・ファッションウィークが開催され、100以上のブランドが公式スケジュールで新作を発表。今シーズンの必見ブランドやトピックスをご紹介します。
今シーズン、シャネル(CHANEL)がオマージュを捧げたのは、ノルマンディにある海辺のリゾート地ドーヴィル。1912年にココ・シャネルがブティックをオープンしたここはメゾンゆかりの地であり、ガブリエル・シャネルに多くのインスピレーションを与えた場所。
ショー会場にはドーヴィルの遊歩道が再現され、大スクリーンに映し出されたのは、その浜辺を取り巻く風景やミステリアスな女性のシルエット。オープニングを飾ったのは、この町が舞台の映画『男と女』(1966年 監督クロード・ルルーシュ)へのトリビュートとして制作されたペネロペ・クルスとブラッド・ピット出演のショートフィルムです。監督はイネス&ヴィノード。
Film directed by Inez & Vinoodh
ランウェイに現れたモデルは大きなハットを被り、纏っているのはツイードのスーツや細身のロングコート。全体的にフェミニンなイメージですが、マスキュリンな要素もプラスされ、幅広ショルダーのシルエットも提案されました。セーラーカラーのブラウス、ドーヴィルの風景をモチーフにしたセーターなどもあり、ロマンチックなシフォンドレスには映画のチケットや35ミリフィルムといったユニークなモチーフをプリント。このメゾンらしくエレガントでコンテンポラリーな女性像です。
All Photos : ©︎Chanel
Text:B.P.B. Paris