シャネルは伝説の場所ドーヴィルへのオマージュ。
2024-’25年秋冬パリ・ファッションウィークより

2024.03.07

2月26日から9日間の日程で2024-’25年秋冬パリ・ファッションウィークが開催され、100以上のブランドが公式スケジュールで新作を発表。今シーズンの必見ブランドやトピックスをご紹介します。

今シーズン、シャネル(CHANEL)がオマージュを捧げたのは、ノルマンディにある海辺のリゾート地ドーヴィル。1912年にココ・シャネルがブティックをオープンしたここはメゾンゆかりの地であり、ガブリエル・シャネルに多くのインスピレーションを与えた場所。

ショー会場にはドーヴィルの遊歩道が再現され、大スクリーンに映し出されたのは、その浜辺を取り巻く風景やミステリアスな女性のシルエット。オープニングを飾ったのは、この町が舞台の映画『男と女』(1966年 監督クロード・ルルーシュ)へのトリビュートとして制作されたペネロペ・クルスとブラッド・ピット出演のショートフィルムです。監督はイネス&ヴィノード。

Film directed by Inez & Vinoodh

ランウェイに現れたモデルは大きなハットを被り、纏っているのはツイードのスーツや細身のロングコート。全体的にフェミニンなイメージですが、マスキュリンな要素もプラスされ、幅広ショルダーのシルエットも提案されました。セーラーカラーのブラウス、ドーヴィルの風景をモチーフにしたセーターなどもあり、ロマンチックなシフォンドレスには映画のチケットや35ミリフィルムといったユニークなモチーフをプリント。このメゾンらしくエレガントでコンテンポラリーな女性像です。

All Photos : ©︎Chanel
Text:B.P.B. Paris