
ファッション界のバレエコアを体現してきた、この数シーズンのイメージから一新した、チカ キサダの最新コレクション。バレエを着想源としたエレガントさとパンクの強い生命力が融合された、ブランド本来のバックグラウンドに加え、ポップなカラーやディテールが際立ったスタイルが印象強い。“Eclipse(日食・月食)”をコンセプトに、光と影、昼と夜、表と裏、自由と束縛など、相反するイメージが溶けあうようなミックス感。それは、進化と深化を重ね合わせた、幾左田千佳さんのアイデンティティの表現だ。
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ブランドが得意とするレース編みのボディスーツやチュールのショーツ、マイクロミニのスカートなど、フェミニンかつフェティッシュな雰囲気のルックでは、蛍光色などのストロングカラーの施しがこれまでよりモダンな女性像を彷彿とさせる。また、チュール素材をスタンダードなシャツやスラックスに重ねたり、MA-1ブルゾンやダウンジャケット、マウンテンジャケットなどのカジュアルアイテムの起用も新鮮で、ブランド流に再構築された仕上がり。


後半に登場したボリュームミーなモヘアニットは、それまでのボディフィットしたルックとは打って変わり、丸みを帯びたユニークなシルエット。パニエやボーンも部分的に活用されており、そのコントラストを楽しむかのようなビジョアライゼーションを展開した。




















Chika Kisada
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Courtesy of Chika Kisada
Text : SO-EN