「つむじ風」を聴きながら、私はカトリーヌに思いを馳せる。
大きな岐路に立ち、一歩進んだ自分を「勇敢だ」と鼓舞しながら
31回目の誕生日を迎えることに僅かな抵抗と、どこか安堵感を覚えながら。
日にちをまたいでしまったけれど、私の愛する姪である「来夢」が19歳になった。
今まさに読んでいるアンヌ・アゼムスキーの自伝的小説である
「彼女のひたむきな12ヵ月」のアンヌもゴダールと恋に落ちた年齢が19歳だった。
ページをめくりながら、私は姪の事、そして自分が19歳の時に何を考え、感じていたかを
思い出そうとする。思い出というものは美化されがち。
記憶の中の19歳の私は夢と希望に満ち溢れていた。
実際は生意気で上昇志向を持った女の子だったと思う。
女の子というには19歳は年齢が少し上だけど、
その当時の私の精神は女学生のままだった。
振り返ってみれば、その当時は自分を取り巻く環境に甘えていたと思う。
ヌーヴェルバーグと云う黄金期に活躍したアンヌ。
運命の人に出会った時のときめき、そして不安、いろんな感情を入り混ざらせながらアンヌは全速力で駆け抜けていく。
私はと言うと、まだまだ助走中なのである。
ここからもきっと、目紛しい人生が待ち構えている。
私が12歳の時、来夢は生まれた。
姪でありながら、妹のように、血のつながりを感じる。
複雑な環境でありながら、驚くほど真っ直ぐに育ってくれた。
19歳になった彼女はとても美しい。
happy birthday my lovely Raimu.
and wishing my new life will be better one.