「THE Dallas」2019A/W TOKYO COLLECTION "エモい"の一言では語り切れない、あふれる感情を意識

アパレルメーカーでデザイナーとして経験を積み、2016-17A/Wコレクションでデビューを果たした田中文江さんのブランド、THE Dallas(ザ・ダラス)。2度目の東京コレクション参加となった今シーズン、「EMO」と題されたテーマでショーを展開した。会場に選ばれたのは、1934年に建てられた都会の瀟洒な西洋建築。

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広々とした邸宅をフルに活用し、パワフルなコレクションをまとったモデルが邸内や中庭を闊歩する。ファーストルックに大きなアニマルパターンのボウタイが目を引くスーツスタイルが登場。ビッグなパワーショルダーと七分丈レングスのワイドパンツのスーツスタイルで、混沌とした社会を強く生き抜く女性の姿を印象的に示した。

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続いて、一つのアイテムにいくつかの素材を用いたデザイン性のあるアイテムや、華やかで野性的な花柄を多用したワイルドなスタイルが登場。それらは、ダンテ・アリギエーリの『神曲』からインスパイアされたもので、暗い森を彷徨いながらも、たくましく生きる獣のようなスピリットを、洋服に合わせてフェイクファーで作った鶏冠のようなヘアでも表現している。

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ショーの後、デザイナーの田中さんはテーマの「EMO」について問われると、次のように話した。
「よく"エモい"という言葉を聞きますが、その一言だけではすべてを語れない、素直な感情の発露を意識しました。SNSでは、みんなが自分の本当の感情を押し殺し、表にうまく表現できてない人も多いと思います。何も考えず日々に納得して、日常に満足して、みんなに流されるまま情報だけを目にしている。じゃあ、本当の感情というものはいつ動いているんだろうという疑問から、この場を通して皆さんの感情を揺れ動かすようなコレクションにしたいという思いがありました。"エモい"という一言でかんたんに表現してしまうのではなく、もっと怒ったり悲しんだり驚いたり、自分の中にある色々な感情を、うまく表に出してほしい。だったら自分が、このショーでその感情をもっと表に出してみてもいいのでは、と。
今回、ブランドのオリジナルの香水を作り、同時に発表させていただきましたが、その香水の名前をダンテの『神曲』からとり「暗い森」と名づけています。暗い森の中にいて、その中でもたくましく生き抜く獣感を、自然のものと強いものをミックスさせてコレクションに落とし込みました」

更には今後の活動について「このコレクションでいったんブランドに区切りをつけることにしました。服は作り続けますが、前に進むためにもいろいろなことを考えています」と田中さん。海外への挑戦なども視野に入れつつ、また新しい形のTHE Dallas(ザ・ダラス)が見られるその時を、今後も楽しみにしていたい。(編集部Y)


ブランド:THE Dallas / ザ・ダラス
デザイナー:Fumie Tanaka / 田中文江

THE Dallas
@the_dallas_lab


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