【From パリ支局】2021-'22秋冬パリコレクション、初参加ワタル トミナガのハーモニーのある服とは?

--文化出版局パリ支局より、イベントや展覧会、ショップなど、パリで日々見つけたものを発信。

パリ・ファッションウィークに初参加したワタル トミナガ(WATARU TOMINAGA)の2021-'22年秋冬コレクションが発表されました。

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「イエール国際フェスティバル」のファッションコンペティションで、2016年にグランプリを受賞したデザイナーの富永航さんは、パリのモード界も注目する存在。2019年に自身のブランドを日本で立ち上げ、これまで、東京、ラゴス、ニューヨークのファッションウィークに参加するなど、様々な都市で活動しています。

学生時代は、東京、ヘルシンキ、ロンドン、パリ、チェルシーで過ごすという、国際色豊かな生活をしていた富永さん。パリは友人も多く「居心地のよさを感じる街」なのだそうです。

「僕は経歴的にも色々なところを転々としていて、場所へのこだわりがないのですが、もちろん、より多くの人に見ていただきたいので、最終的にはパリで発表したいと思っていました。でも、こんなに早く実現できるとは思っていなかったので、少し驚いています」。

毎回、カラフルでポップな作品を見せてくれる富永さんは、プリントの歴史やインテリア用のテキスタイルから多くのインスピレーションを得ています。今シーズンは、世界各地で見つけた1970年代から'90年代のビンテージアイテムの色や質感を取り入れ、異なったスタイルやカルチャーをミックス。実用的で遊び心にあふれるコレクションです。

「プリントなどの柄、服のシェイプ、ジェンダーの3つをどう扱ってビジュアルで表現したら僕らしいハーモニーになるかなって考えています。ハーモニーというのは、ニュートラルな男性像、女性像を作るものなのですが、例えば、柄がかわいくて女性っぽかったら、シルエットはメンズっぽくしたり、柄が無機質なものは、その逆にしたり。男性でもかわいいものを取り入れたいと思っている人が結構いると思うので、メンズではあまりない刺繍をオーバーサイズのスポーティーな服に入れてみるなど、そうやってバランスをとっています。シーズンごとに雰囲気が違っていても、やろうとしていることは僕の中では同じなんです」。

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そんな富永さんの将来の目標は?
「少しずつブランドを大きくしていければいいなって思います。前に作っていたハンドメイドのプリーツの服やアクセサリー、ホームウェアなど、少しずつアイテムを増やしていって、僕にとって居心地のいい生活空間で、アーティスティックなものと機能的なプロダクトがちょうどよく同居しているジェンダーニュートラルな空間が作れるブランドにしたいですね。どこまで継続できるのか不安になる時もありますが、一回休んだとしても終わりじゃないので、死ぬまで作り続けて発表していこうと思っています」。

富永 航(とみなが・わたる)
武蔵野美術大学、文化服装学院、セントラル・セント・マーチンズを経て、2016年にチェルシー・カレッジ・オブ・アーツ修士課程を修了。同年、イエール国際フェスティバルでグランプリを受賞する。パリの現代美術館「パレ・ド・トーキョー」の招待アーティストに選出されるなど、複数のアートプロジェクトにも参加。2019年に「WATARU TOMINAGA」を設立し、2020年春夏コレクションで初のコマーシャルラインを発表する。


AW2021-2022 PARIS FASHION WEEK公式サイト:
https://parisfashionweek.fhcm.paris

Text:Mariko Mito(B.P.B. Paris)

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