【From パリ支局】2021-'22秋冬パリ・メンズコレクションのイチオシ。②

--文化出版局パリ支局より、イベントや展覧会、ショップなど、パリで日々見つけたものを発信。

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2021-'22秋冬メンズコレクションより。写真上左は「オム プリッセ イッセイ ミヤケ」© ISSEY MIYAKE INC.、上右は「ドリス ヴァン ノッテン」、下左は「ヨウジヤマモト」© MONICA FEUDI、下右は「リック・オウエンス」。


先シーズンに続き、完全デジタル形式での開催となった2021-'22秋冬パリ・メンズコレクションでは、68ブランドが公式スケジュールに参加し、ビデオやライブストリーミングで新作を発表。ショートムービー風だったり、ランウェイショーだったりと、バラエティ豊かに展開されるアイデアが詰まった映像の数々をご紹介します。


オム プリッセ イッセイ ミヤケ(HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE)
テーマは「変わらないもの、変わり続けるもの」。クラシックやスタンダードとされるスタイルに改めて目を向け、独自の視点と技術を取り入れることで、新たな服のかたちを提案。「一貫したものづくりの姿勢を持ちながら、生活に順応して進化していく服を作る」という意志が表れたコレクションです。原点であるプリーツ加工のプロセスを追う映像や躍動感のあるモデルの動きと共に、ブランドの魅力を伝えています。©ISSEY MIYAKE INC.


リック・オウエンス(RICK OWENS)
キリストが十字架刑に処せられる前夜に祈った場所とされる庭「ケッセマネ」がテーマ。コレクションは、解決策を待つだけの緊張した日々を生きる現代が投影され、体を覆い包むジャケットやコートなどが並びました。岡山のオーダーメイドデニムが使われたオーバーサイズのジーンズやスクエアトゥのコンバースも登場。


ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)
アフリカ系アメリカ人の小説家ジェームズ・ボールドウィンが、スイスの村を訪れた時の経験を綴った1953年のエッセイ「Stranger in the Village(村のストレンジャー)」が着想源。雪山のシーンから始まった映像は、やがて、大理石の壁が並ぶ現代空間に移り、ダンス、ポエム、ショーなどでコレクションが多角的に表現されています。パフォーマンスでは、エッセイの中で探求されている心理的葛藤と身体的な対立が体現されているそう。


ヨウジヤマモト(YOHJI YAMAMOTO)
黒で覆われた空間に、マスク姿のモデルが現れたショー。多くのルックがモノクロで、はりのあるポリウレタンのコートに続き、細身のレザージャケットなどが提案されました。カギホックやジップなど、留め具で遊んだデザインが目を引き、「Are you Bohemian?(あなたはボヘミアン?)」「引責辞任」「適応障害」などの文字を綴った遊びも特徴的。パンク精神の中にエレガントなアティチュードが感じられるコレクションです。


ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)
早朝から日が暮れるまでのアントワープの空を背景に撮影されたプレゼンテーション。このブランドが持ち続けるワードローブの主となる要素を取り入れ、「今の時代のための服」「着慣れたものの新解釈」「安らぎや楽しさ」「ほんの少しの贅沢」「インフォーマル」などがキーワードに。ホッとさせるデザインで、カジュアルなアイテムの着こなしにもデザイナーのセンスが光ります。


ボッター(BOTTER)
デビュー時より海の生態系の破壊に警鐘を鳴らしているボッター。今回はデザイナーのルーツであるカリブ海のサンゴ礁に焦点が当てられ、ビデオの冒頭では保護活動の映像が流されました。コレクションでは、ダイバー風のインナーが豊富にコーディネイトされ、サンゴや人魚のモチーフ、釣りのルアーの装飾がユニーク。10数台のドローンを使ったカメラワークも凝っています。


キッドスーパー(KIDSUPER)
カルム・ディラン率いるキッドスーパーは、ブルックリンを拠点に、ファッション、アート、音楽、映像の分野で活動するクリエイティブ集団。コレクション映像は、「うまくいかなければ狂人、うまくいけば天才」と題されたコメディタッチのショートムービーで、ダウンタウンを舞台に7つのチャプターで構成されています。


PARIS FASHION WEEK
MENSWEAR AW2021-2022
公式サイト

装苑オンライン関連記事:
2021-'22秋冬パリ・メンズコレクションのイチオシ。①

Text: B.P.B. Paris

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