クロエの新ギャラリースペース、第1弾はギイ・ブルダン展 From Paris

没後15年以上が経過しても、いまだファッション業界にインスピレーションを与え続けている写真家、ギイ・ブルダン(1928-'91年)。彼の回顧展が、常にコケティッシュでエレガントなパリジェンヌ像を表現してきた"クロエ"により創設されたギャラリースペースで開催。ブルダンは生前、写真集の出版や展覧会の開催をかたくなに拒んでいたため、今回が実質的な初の展覧会ともいえる。シュールでエロティックで官能的、時に挑発的で狂気をはらんだ作風は、音楽業界にも多大な影響を与え、ブルダンの映像作品をミュージックビデオでそのままコピーしたマドンナが、ブルダンの遺族に訴えられた事案は記憶に新しい。

展覧会では、主にクロエの服が被写体となった「ヴォーグ・パリ」誌上の写真とともに、被写体となった服も展示。多くはカール・ラガーフェルドによる作品で、写真と比較しながら鑑賞できるのが魅力だ。また傑作とされる"シャルル・ジョルダン"のキャンペーン写真など、クロエに関連のない作品も選ばれており、見応えがある。クロエのようなハイブランドが、自らギャラリースペースを一般に向けて開放するケースは珍しく、クロエとギイ・ブルダンの世界観をダブルで堪能できる絶好の機会といえるだろう。ホームページからの予約が必要となるので訪れる際はお忘れなく。


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「ヴォーグ・パリ」で発表された1969年春夏コレクション着用のジェーン・バーキン。


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シャルル・ジョルダンのキャンペーンフォト。1979年。 ©The Guy Bourdin Estate / Courtesy of Art and Commerce


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左 カール・ラガーフェルドによる1979-'80年秋冬コレクションのコートドレス。同年のヴォーグ・パリ誌に掲載。
右 時代の変化も読みとれる、1977~'80年のカール・ラガーフェルドによるドレス。それぞれが被写体になったヴォーグ・パリ誌のショットも展示。


「Femininities - Guy Bourdin」
期間:2017年7月4日(火)〜9月6日(水)、
   10月18日(水)〜11月18日(土)
住所:Maison Chloé
   28 rue de la Baume, 75008 Paris
入場料:観覧無料(ホームページより要予約)
WEB:www.chloe.com/jp/labaume/index


『装苑』2017年10月号掲載
text&photpgraphs : Tomoaki Shimizu
清水友顕●パリ在住。ステューディオ・ベルソー卒業後、
いくつかのブランドでの研修を経て、主にファッションを扱うジャーナリストに。
ライフワークは週末の蚤の市・古物市めぐり。レコードと古いぬいぐるみ集めが趣味。


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『装苑』2018年1月号、11月28日発売

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