ロンドン・ファッション・ウィーク・メンズ ここまで来たか!? ジェンダーレス From London

ランウェイを駆け回る女装男たち......5周年、10回目を迎えたロンドンのメンズコレクションはこれまで以上に強烈なものだった! 

その先陣を切ったのは"ルイ・ヴィトン"のメンズデザイナー、キム・ジョーンズのもとで右腕として働くエドワード・クラッチリー。タイトに締め上げられたコルセットやドレスのようなロングガウン、ダブレットからアイディアを得たオーバーサイズジャケット、エリザベス調からインスパイアされた衣装などを彩るのは、かつての壁紙や室内装飾を思わせるプリントやテキスタイルだった。そしてフィナーレを飾ったのは花魁のようなきものジャケット。実はクラッチリーは浅草のいい古着店を私に紹介してくれるほど、日本のアンティーク素材やヴィンテージファッションに精通している。

LVMHプライズ2017のショートリストにノミネートされたチャールズ・ジェフリーは、昨シーズンに続きアートパフォーマンスと舞台装置を組み入れたショーだった。チューダーやヴィクトリアンなどの歴史的なシルエットの一方で、ハンドペイント風のプリントでアート的要素を強く打ち出していた。

リテールシーンをも変えつつあるのが、完全ユニセックスの"アート・スクール"。スリップドレスにハイヒールの男がいるかと思えば、テーラードスーツ姿の大きめ女子が登場、ドラァグクィーンのショータイムのようなプレゼンでゲストを圧倒した。超個性的なブランドだが'17-'18年秋冬のデビューシーズンを、百貨店のセルフリッジズやmatchesfashion.comが買付け。ブランドのあり方を理解し、大手では型破りのメンズとレディス両方で取り扱う予定だ。

そしてラストを飾ったのは"ヴィヴィアン・ウエストウッド"。元をたどれば元祖ジェンダーレスブランドといってもいいが、デザイナー交代後はそのユニセックス度がさらにパワーアップしていた。


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エドワード・クラッチリーの、ロングガウンとコルセット、ボリュームのあるスカートの男性モデル。


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顔にもペイントを施したチャールズ・ジェフリーのショーモデル。


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テーラードスーツを着てハイヒールを履いたアート・スクールのモデル。


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体育館を会場にアクロバティックなショーを展開したヴィヴィアン・ウエストウッド。


『装苑』2017年10月号掲載
text : Yu Masui
益井 祐 ● 静岡県生れ。ロンドンの「the pineal eye」で
バイヤーとしてキャリアをスタートし、以降、日本やロンドンで活躍する。
その知識と人脈を生かし、現在はフリーのライターとして活躍。

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『装苑』2018年1月号、11月28日発売

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